出版社内容情報
時代を超えて胸に突き刺さる、奇想の作品集
マンガ大賞2022「ダーウィン事変」うめざわしゅんの
初期傑作が新装版で登場!
現実と非現実が交錯する、
奇妙な理想郷達〈ユートピアズ〉――
コメディー、ミステリー、ホラー、青春ジュブナイルまで、
天才うめざわしゅんの魅力が詰まった、
多彩で粒ぞろいな10作品の連作集。
2006年に刊行された旧版「ユートピアズ」の内容に加えて、
新たに新作描き下ろし読切1編と
作者自身による収録作9編の解説文を収録した、
「ユートピアズ ポリティカル・コレクトネス版」!
【収録作品】
「ナオミ女王様に仕えた日々」
「オソロ」
「チカン列車は危険がいっぱい」
「チューブ」
「センチメンタルを振り切るスピード」
「つながった世界」
「ヘイトウイルス」
「どつきどつかれて生きるのさ」
「誰が為にカメは在る」
「オルビス・テルティウス症候群の僕が伝えたいこと」
【編集担当からのおすすめ情報】
現実世界からちょっとズレてしまった、不思議な世界達が描かれています。
かつて味わったことのない面白さが、胸と脳髄を揺さぶります。
ぜひ手に取ってみてください!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラシショウ。
18
「安全と健康の為だけに生きるのならチューブに繋がれてるのと同じだ・俺はチューブを外した。お前は?」。積読消化。「ダーウィン事変」で人気の作者の初期短編集が人気のお陰で「ポリコレ版」として復刊。初出が2006年というだけあり、いずれの作品もかなり尖った内容。ポリコレ版と銘打ってはいるけれども別段それに伴う修正等は行わず、現時点から作品を振り返る作者のコメントが追記として付与されているのみ、というめちゃくちゃ潔い姿勢がたまらなくロックで素晴らしい。全10本の作者の本気の魂の叫びを見よ(以下コメ欄に余談)。2025/04/03
JACK
14
○ 奇才うめざわしゅんの短編集。ブラックで皮肉が多くて下品。かなり攻めた内容の作品ばかり。読んでも理解が追いつかなかったり、理解できても面白くなかったり…。国に認定されたM系性的困難者のために働く"公認女王様"を育てる「ナオミ女王様に仕えた日々」。病気や怪我が"健康犯罪"として刑事罰になる世界を描く「チューブ」。憎しみや暴力がウイルスによるものだと判明した世界を描く「ヘイトウイルス」。ボケとツッコミが結婚に似た"結成"でコンビを組む社会を描く「どつきどつかれて生きるのさ」。いずれもクセがすごい。2023/04/09
TaHi
4
どの作品も秀逸🥳特に、「センチメンタルを振り切るスピード」が、切ないけど、笑ってしまう展開で気に入った!2023/04/10
なつのおすすめあにめ
3
同じ作者の『パンティストッキングのような空の下』読んで面白かったので、読む。2006年発売の単行本を2023年の価値観で作者が解説する部分が「ポリティカル・コレクトネス版」、なので別に作品を今の価値観にアップデートとかしたわけではない、らしい。「チカン列車は危険がいっぱい」のオチは確かにフォローが必要だとは思う。いろいろなジャンルの作品が収録されていてよかった。2023/09/18
hryk
3
面白い話とそうでもない話があった。「どつきどつかれ生きるのさ」は確かに完成度高い。2023/04/02