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出版社内容情報
どこまで行けば、自分の漫画に出会えるか。
肩書きを失った編集者が漫画家を訪ねる。
自信を失った漫画家が旧知の編集者と会う。
進むべき道に迷った若者が本当の自己を見つめる。
東京の空の下、漫画が生まれる。
確かなものが
何もない時代に
人は何かに
人生を懸けることが
できるのだろうか。
【編集担当からのおすすめ情報】
フリースタイル誌『このマンガを読め!』第1位、
宝島社『このマンガがすごい!2022』オトコ編・第5位、
松本大洋氏の最高傑作との呼び声も高い最新作、待望の第2集です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
天の川
55
松本大洋、本当にたまらない。漫画家たちの苦悩や呻吟が押し寄せてくる。そして、彼らを支えようとする編集者の思い入れの深さも。作品を創作することはかくも苦しいものなのか。時流に合わなくなり学習漫画の挿絵で糊口をしのぎながら母の介護を続けているものの、力をふり絞って新作を描く西岡、自分の才能の限界を感じながらポーカーフェイスを保つアシスタント草刈、売れるために矜持をへし折られたものの義理を通そうとする飯田橋、一躍脚光を浴びたものの不安を募らせる青木・・・。読むほどに切ない。漫画への情熱がヒシヒシと伝わる一冊。2022/11/15
ミエル
40
登場人物の立ち位置も理解できてきてストーリーが動き出した。それぞれが、膝がガクッとなるような挫折や苦しさと向き合い、それぞれの方法やスピードで困難と並走するような描写にグッとくる。不快なベタつきのない優しさと程よい突き離しが心地良い。読み進めながら、意味のない涙がじわっとするのは何故だろう。私が人のやさしさに弱いだけ?笑 大きな事は何も起こらないストーリーなのに久しぶりに心がギュッと刺激された気がする。2024/06/14
ぐうぐう
35
『東京ヒゴロ』各エピソードのラストカットは、いつも街の遠景が1ページ1コマで描かれる。建物がひしめき合う風景の中で人の姿は小さく、それは人間のちっぽけさを伝えるためのカットなのかと錯覚してしまう。「こっから見る東京…やっぱ格好エエなァ」と青木は言う。「高校辞めて出てきた東京はホンマ別世界で……なんやむっちゃエネルギーみたいのん感じて…」そんな青木の言葉にラストカットの意図を重ねようとした矢先、そのセリフが出てきたエピソードのラストカットが地下鉄の閉塞感漂うホームなのにドキリとさせられる。(つづく)2022/10/16
アナクマ
34
『Sunny』と太極を成す作品かと思いつく。あっちは甘フワなガワに塩っぱい餡。こっちはその逆で、ガワはコワいが芯は素甘だ。一対の陰陽勾玉に見える。◉理想の一冊のために自費で奔走を続ける主人公。◉「弁当箱にジャムパンか…悪ィ奴ではなさそうだ…」(たぶん一番)幸せだった頃に着ていたロバのチョッキに手をあて酔夢を見る長作。優しい目をしたユニコーンが老老介護作家に並走する。夕立に慟哭するアシスタント。若かりし飯田橋さんの転生場面はひたすら恐ろしい。青木くん周りの青々しい話。林さんの眉間に皺「どう?」が最高。→2023/02/09
阿部義彦
26
待ちに待った第二巻発売です。冒頭のテンパイポンチン体操に思わず反応してしまいました。グッドモーニングですよね、オナッターズもいましたね。閑話休題。 ため息ついて時間が止まりました。全7話がそれぞれ違う所を目指す様に拡散して、最後の見開きの一コマで美しく収束する、何とも言えない表現力。 幻視、幻覚をも作品内にさり気なく取り入れて、えも言われぬ異化効果を生み出してます。誰一人同じ考えの人間など居ない事の諦めと希望がふつふつと湧き上がります。塩澤という狭量な人間の過去、幾つもの出会いと別れ。ゴオオオォー2022/09/30
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