感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
41
イジメを無くそうと夢想する心優しき畦目先生。善意が産む最悪の怪異への挑戦から。怪異の目印たる〈❗️〉の標識が乱立する夜の町が恐ろしい。このアイディアは素直に凄いなと感じる。畦目先生の怪異への由来も良く練られているし、後半の台湾都市伝説も着眼点も良い。よく勉強されているのだろうな。絵がちょっと偏っているから、好みは別れるかもしれないが、この作品の雰囲気は抜群だ。狭間の世界のオジサンも素敵。読めば読むほど“味”が出てくるタイプのホラー、今後が楽しみ。追いかけたいな!2021/06/09
燃え尽きタコ
19
癖は強いけど良い大人な菫子に少しずつ懐いていく乙ちゃん良いね。2024/06/13
ぐりとぐら
12
乙の通う学校に起こる怪異の解決のため、菫子は女子高生になって、学校に潜入。ひとつひとつ怪異を解決しながら、化野と乙はどこをめざしているのか?気になる。2021/11/08
kenitirokikuti
10
第2話「塵輪鬼(ちんりんき)」。化野兄妹の素性は伏せられたまま、牛鬼の裔と遭遇する。牛鬼っていうと鬼太郎の派手なエピソードを想起するけども、本作は全く異なるお話。「件(くだん)」とも違う話だし、どこから取ったのだろうか? 以前はこういうのは種本が見つけられたのだけど、「現代怪異」はネットの噂話として自己進化が進むのでよく分からない(『呪術廻戦』の両面宿儺とか)。平田篤胤の著作に直接アクセスするのは、いまも容易じゃないしなぁ。2021/06/08
歩月るな
10
乙ちゃんが表情豊かで思いのほか癒やされる。相当ディープな怪異譚が展開されていく中、敵だった相手と和解していく流れがちょっとほっとしてしまうのだけど、前後の文脈をスカしていく大胆不敵で絶妙なおふざけ感も醍醐味。めちゃくちゃにハードでシリアスなパートが多いのに、すごく良いセリフのシーンの印象をひっくり返す洒落っ気。小休止的な湯屋番ストーリーも絶妙。謎はまだまだたくさんあるけれど、登場人物が増えていくとなかなか難しい展開になっていきそう。一話完結、とはちょっと違うスタイルの物語でもあって。先生、幸せになってね。2020/10/12
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- 和書
- やさしいけしき