出版社内容情報
絶望の果てで回るラブ・ロマンス、出航!!
「どいつもこいつも世界が終わりだって知らないの?」
恋に、仕事に、SNSに追い詰められ故郷のある湖・幻舟湖まできた脚本家・湖尻洋子。
全てから逃げる先である実家はもう目と鼻の先。
だが、その時彼女は思いもしなかった。
まさか自分が、まるでループするようにこの遊覧船に乗り続けることになるとは…!!?
【編集担当からのおすすめ情報】
構想およそ20年!!!
様々なジャンルの才能からリスペクトされる異才・すぎむらしんいちがおよそ2年ぶりに放つ渾身の新境地は、前人未到のループ・ラブ(?)・ロマンス!!
恋に、仕事に、SNSに追い詰められ、疲れ果てた1人の女が、
逃げてきたはずの地の果て乗り込んだ遊覧船、そこで待っている様々な人々と事件。
世界の果てで回り続ける女の運命はどこにたどり着くのか…
是非、ご期待ください!!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
24
自身が手がけたドラマが炎上し、プライベートが盗撮&不倫LINE流出&裏アカ特定でさらに大炎上、そのうえ舞台の台本締め切り直前で、どん詰まりの脚本家・湖尻洋子。現実逃避に故郷へ逃げ込んだはずが、湖を周遊する遊覧船に乗ったのが運の尽き。いや、起死回生。船上で繰り広げられる甘く、愉快で、シュールなロマンスが洋子を虜にする。自分と船長との関係性をモデルに脚本を構想するも、予測不可能な現実の面白さが洋子の構想のドラマを凌駕していく。(つづく)2021/03/06
イシザル
8
新進気鋭の人気の脚本家が、仕事に行き詰まり実家に逃避行する話。しっかりっと物語は、進んでるのに、脚本家個人の妄想 締切間近の舞台の構想、遊覧船をいったりきたりまるでループしてるようなどっから現実で妄想かわからなくなる錯覚になる画力は、流石。2021/01/25
kanon
4
この総合的な空気感はすぎむらさんにしか出せない。それだけで価値がある。2021/09/23
yom
1
月9に抜擢され好調、かと思いきや 度重なるスキャンダルで大バッシング中の脚本家 逃げるように帰った実家近くの遊覧船で渦巻くロマンスと次回作の構想。 ぐるぐる回り続けて抜け出せないループのように堂々巡りして 次第にスラップスティックになっていきそうな、虚実入り混じっていきそうな気配。 それでいてセンチメンタルとも虚無とも言えない空気が流れている。 チープでロマンチック。映画的で漫画的。 こういうの描かせたら右に出る者ない感じ。 2020/07/30
瀧
0
★4.5