出版社内容情報
1年ぶりの最新刊!「貧困ビジネス編」始動
生活保護ケースワーカーという仕事の
やり甲斐と難しさをわかり始めた公務員・義経えみる。
入庁3年目の春を迎えた彼女が、
新たに担当を引き継いだ受給者たちはみな、
「オレンジパルム」という名の同じアパートに住んでいた。
累計90万部(紙+電子)突破!
“生活保護”CW(ケースワーカー)奮闘記、最新刊。
この国の格差の凝縮である「住まいの貧困」に迫る
「貧困ビジネス編」始動…!!
【編集担当からのおすすめ情報】
連載中の「週刊スピリッツ」誌上でも大好評を得ている「貧困ビジネス編」。目を背けてはならない「住まいの貧困」という問題をテーマに据えたこの新章も、さまざまな方々への取材をもとに構成されており、現代日本の抱えている歪みと、食う食われるの人間の業が見えてきます。今回のコロナ禍によって、いっそうあらわになってきた日本のリアルについて考えるキッカケとなる本格社会派コミックを是非ご一読ください!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
62
新年度になり、新人の生活保護ケースワーカーだったえみるも三年目を迎えたが、八巻最後の予告にあったように、この九巻からは『貧困ビジネス編』がスタートした。貧困ビジネスについては以前新聞記事で読んで、弱者につけ込み、搾取するひどい“ビジネス”もあるものだというぐらいの知識しかなかったが、その貧困ビジネスについてこの九巻は、まだその全貌が見えない序章だった。もちろん、えみる一人で悪党どもに立ち向かえるものではないので、次の十巻では福祉事務所としてどのような対応をとるのだろうか。気になる。2020/08/02
読特
50
9巻目まで来た。本巻ではホームレスの問題にフォーカスされる。日本の路上生活者は2022年度の調査で3,448人。15年前から8割減少。統計に現れないネットカフェ難民も相当数いるという。生活保護受給のためには住所を要する。紹介されるのが「無料低額宿泊所」。劣悪な住環境。相部屋でのプライバシーのなさ。保護費のピンハネ。逃げ出す人も多いという。問題が指摘され改善傾向にはある。様々な背景を持つ受給者達が一つ屋根の下で暮らす難しさ。物語は怪しい展開をみせる。何に焦点があてられるのか?「貧困ビジネス編」。次巻も期待。2023/03/20
ちえ
32
入居者がみんな生活保護申請するオレンジパルム。怪しい…。「貧困ビジネス編」これどう打開されるのか。2024/08/12
パンダプー
21
貧困ビジネス編は好きな感じ。ウシジマくんの貧困ビジネス編より、真に迫っているなあ。単行本で新刊出た時しか読まないせいか、えみるの顔が覚えられない。2020/07/02
活字スキー
19
【世の中には、空き家が社会問題になるほど……住む家が余ってるハズなのに】役所人事の悲喜交交もそこそこに、えみるはケースワーカー3年目に突入、予告通り今巻からは“貧困ビジネス編”がスタート。「居宅保護の原則」をクリアするため仕方なく無料低額宿泊所を転々とする人。保護申請者が相次ぐ不審なアパート。人並みに働きたいと願いながらもそれが叶わない人。自分が働くのではなく他人を働かせたい人。「最低限度の生活」を保障し、貧困から脱するための生活保護を悪用する者がいる。 2023/01/14