出版社内容情報
激しく傷ついた日本で、青年に転機が訪れる
大正12年9月1日。関東一円を襲った大地震--
「摂政」となって間もない裕仁(ひろひと)青年を取り巻く状況は
急速に変わりつつあった。
そして、閉塞した世相の矛先は
二十歳を過ぎたばかりの青年に襲いかかる…!!
先が見えない震災からの復興、誰もが予期せぬ暗殺未遂、
そして--婚礼。
乱高下する時代を生きたひとりの人間の人生が、ここにある。
【編集担当からのおすすめ情報】
父・大正天皇を助ける摂政として、
そしていずれ君主になる者として--
誰に対しても弱音を吐かず、常に冷静に振る舞い
自らを律し続ける裕仁青年。
時に実母や兄弟との溝すら感じさせながらも
孤独な道をひとり進んでゆく青年にとって、
婚約者・良子(ながこ)は、
かけがえのない"伴走者"たり得るのか…?
多重構造の人間ドラマが複雑に絡み合う、必読の最新刊です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
109
関東大震災から虎ノ門事件、ご成婚から内親王のご誕生まで。もはや大正が終わろうとしている。展開が早いので、もう少し掘り下げて書いて欲しいとも思う。次巻の予告ではマッカーサーまで登場する。これは一気に大東亜戦争の敗戦まで描くのか。もしくは、そこから昭和20年迄を振り返るのか。大正という時代には馴染みが乏しいので、じっくり書いて欲しかったな。秩父宮殿下との関係も不明が多いので気になる。昭和前半はまさに激動。これからの展開が気になる。しかし昭和天皇の生涯を漫画で読める。時代の移り変わりを感じずにはいられないのだ。2020/05/03
mitei
101
関東大震災の話し。後藤新平の復興が印象的。2025/04/24
なごめ
31
主人の祖母が、当時は珍しい女性県会議員で、褒章を頂き昭和天皇に謁見したそうだ。 そのオーラ(とは表現しなかっただろうが)にただ圧倒され、口もきけなかったとの事。 幼少期から私達の想像を遥かに越えた研鑽を積み、自分を律して来たのだろう。戦争の足音が聴こえて来る次巻以降に胸が締め付けられるような心地。2024/05/05
るぴん
30
レンタル。裕仁殿下御成婚。震災の後だったから、御成婚パレードはなかったのか。散歩の時に手を繋いでいた様子が微笑ましい。弟・雍仁親王が軍や国防について話しているのを見ると、だんだん戦争に近づいていくのを感じる。この巻でも節子皇后が不気味で怖い…。2020/06/26
水渕成分@小説家になろうカクヨム
28
原敬暗殺に比べると、虎ノ門事件はあっさり扱われている感じ。関東大震災もそのものより復興の描写に力点。 実直な士官候補生安藤輝三の口から「満州」の単語が・・・不穏。2020/04/29