感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
30
終末期医療は治療よりも、生活全般のトラブルの対処が重要になるようだ。看護師は本来の仕事よりも、力づくに制圧しないでどのように改善するかの必要に迫られる。認知症が代表的な例だが、患者が単に忘れっぽいというよりも、認知の歪みがトラブルを引き起こす。往々にしてその歪みは、それまでの人生で味わってきたコンプレックスが形を変えて回帰している。この場合、水を堰き止めることにより解決しようとすると失敗する。大の字に絵心を思い出させたように、患者の心の流れを導いてあげることが看護師の役割になっている。大変な仕事である。2025/02/24
ネギっ子gen
21
【カルテ13】。88歳の夫を長年にわたって在宅介護。肝臓がんの末期患者ということで、終末期病棟へ。その夫の入院1か月後に、80歳の妻も倒れ入院。で、娘の希望もあり夫婦同室に。結果、夫入院当初は、せん妄がひどくて大変だったが、隣に妻が来てから収まった。娘曰く<昔からケンカしているところを見たこともない、理想の夫婦>。ただ、事実は違う。妻がひたすらガマンしてきただけ。その夫の死に際に、苦悶の表情の夫の耳元へ<ずーっと、あなたのこと、大嫌いだったの>と。×華さん攻めます。ブラックな題材をサラッと流し、好みだ!⇒2020/10/21
まりもん
18
レンタル。元気な患者は確かに厄介。大戸屋さんの行動に振り回される周囲の人達は大変だな。2019/11/14
書の旅人
12
是また行きつけの本屋で、引き付けられる様に見つけ、2巻はありませんでしたが購入しました。今、余生をどう過ごすか考えており、「何故⁉️」と叫びたくなるくらい思う様に事が進まないのも、意味が有るのでは…と感じ始めました。そんな中で、先日観た映画作品は、私の心に大きな波紋を拡げ、違う視点から見詰め直すきっかけともなりました。いずれは私も逝くわけですし、自分の身の丈に合った生き方と、せめてものかけらを遺せたらと考え始めました。2019/11/22
らなん
12
終末期病棟での患者さんの話。若い頃恋愛する時間がなく、認知症になって、男性にナンパをする女性。そのお相手は、歓談中に急に亡くなってしまったという恋愛系はまだ微笑ましい。おそらく、奥さんを女中程度にしか思っていない横暴な夫は、奥さんからの断固とした拒絶に合い、意識がなくなる直前、最悪の言葉を聞かされることに。因果応報。2019/11/14