出版社内容情報
地球を旅する行動派作家・立松和平。旅の途中で出会った自然や人間、風物などの触れ合いを、素朴な語り口を文章に込めて綴った最新紀行エッセイ。心と感動の立松ワールドへあなたを誘う一冊です。
インターネットなど多様なメディアが世界各地のさまざまな情報を発信する現代においては、「どこへ旅するか」ではなく、「どう旅するか」がより重要な意味を持つようになるでしょう。本書「いってもいっても地平線」は単なる旅行記ではありません。ましてや観光地情報でもありません。一人の旅好きの作家が、みずからの旅で出会い、見聞した自然、人間、文化、歴史のありのままを率直に綴った紀行文集です。ここには、立松和平という小説家の人生観があり、思想があり、人々への愛があります。また、旅への飽くなき憧れが「地平線」という表現に凝縮されています。きらびやかな文明社会に入っても、灼熱の砂漠を歩いても、その地の歴史に思いを馳せ、未来を思いやる立松和平の姿勢は一貫しています。世界のどこへ出かけても、普段着のスタイルで歩きつづける立松和平のあたたかな視線は変わりません。豊富な旅の経験と飾り気のない人柄から生まれた本書は、いま「どう旅をするか」への類い希なメッセージといえるでしょう。ホンモノの旅を求めるすべての人々に薦めます。
内容説明
世界各地を旅する作家・立松和平が旅で出会い目にした、自然、人間、土地、風物、そして歴史をあたたかなまなざしでつづる最新エッセイ集。
目次
モアイの島の消えた森―南太平洋 イースター島
耕されなくなった原野―ハワイ カウアイ島
水に浮かぶ島―ミクロネシア マーシャル諸島
ランガランガの人工島―ソロモン諸島 マライタ島
羊飼いの風景―ニュージーランド マッケンジー・カントリー
氷河が刻む圧倒的な風景―ニュージーランド マウント・クック
雨の森を歩く―ニュージーランド ミルフォード・トラック
古き良きやり方―ペルー アンデス山中
想像のつかない苦労―ペルー セロ・アスールの浜
浮き島暮らし―ペルー ウロス島〔ほか〕