出版社内容情報
酒とジャズが薫る大人の映画評論!
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内容説明
「不良性感度」時代の東映プログラム・ピクチュアの鬼才として知られ、近年も『明日泣く』『酒中日記』のメガホンを取るなど、精力的に活動する内藤誠氏が縦横無尽に映画を語り尽くす。「わたしの場合、まだ映画を撮ってみようというたのしみを残しているので、映画を見ても、本を読んでも、次回作に役立てようと、忘れた場合に備えてついメモをとってしまう」―86歳の現役監督が綴る、教養と洒脱さに溢れたシネマ・エッセイ。
目次
第1章 過去への旅
第2章 映画のなかの街
第3章 好きな映画のことだけを
第4章 記憶に残るカルト映画メモ
第5章 映画とジャズ
第6章 映画と酒
第7章 追憶の日々と人たち
著者等紹介
内藤誠[ナイトウマコト]
1936年愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、59年に東映入社。石井輝男ほかの監督につき、69年『不良番長 送り狼』で監督デビュー。以降、数多くの東映プログラム・ピクチュアを撮る。フリーとなってからは脚本家としても活躍。中部大学人文学部教授を務める。著訳書も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
23
監督•脚本家で中部大学教授の内藤誠さん2022年出版の著作。見た映画の感想や映画人の思い出などをまとめたエッセイ集。著者は石井輝男監督の助監督が長く「不良番長送り狼」69、「番格ロック」73、「時の狼」80、「俗物図鑑」82、「スタア」86、「明日泣く」2011、「酒中日記」2015を監督。残念ながら映画は見たことがないが、作家の映画評論は珍しく興味深く本書を手に取る。特に特筆するものは無かったが、海外映画を幅広く見ていて感心。ジャズの映画への取り込み(非行少女ヨーコ等)やジャズマン達との交流は、興味大。2023/01/03
Inzaghico
8
本書は映画監督、脚本家としての映画批評、作品評だけでなく、映画関係者(俳優、監督、脚本家など)の追悼エッセイも収録されている。大手映画会社で助監督を10年やって一人前になって、予算が足りないときに有名俳優に友情出演してくれたりして、など、昭和の映画制作現場ならでは、の話が並ぶ。今は映画の撮り方、シナリオの書き方は専門の学校で学ぶ人が多いだろう。徒弟制度(会社内でも)というのは絶滅の危機に瀕しているのではないか。芸人だって、今は大手事務所が運営するスクール出身が多くなった。2022/05/05