出版社内容情報
次世代スパコンが我々の生活にもたらすもの
6年後の完成を目標に、“エクサ”級の次世代スーパーコンピュータの開発計画が進行中だ。これは、計算速度世界一を2回獲得した、日本が誇るスパコン「京」の後継機で、京の100倍規模もの計算速度(1秒間に1エクサ回)を持つ。スパコンは現在でも様々な分野で活躍しているが、「エクサ」を利用すれば、大地震の際に津波が発生した場合、その規模、到達地域や時刻をより短時間に、正確に予測し、被害の軽減に役立つと期待されている。また、天気予報も長期予報、短期予報ともより正確になる。さらに、新薬開発の期間・コストの削減による医療費の抑制、難病治療、テーラーメイド医療、低燃費で安全な自動車開発、さらには超新星爆発や暗黒物質など宇宙の謎の解明にも貢献する。我々の生活を安全・快適にする次世代スパコンの可能性を、現在運用中の「京」の業績をもとに詳細に予測する。
【編集担当からのおすすめ情報】
スパコンは今でも、我々の生活に広く貢献しています。世界一を2回獲得し、2012年から稼働している「京」も、すでに大きな業績をあげています。その「京」の100倍規模もの性能を持つとされる次世代スパコンの可能性を、「京」の実力をもとに現実的に考察した一冊です。また、次世代スパコンも世界一を目指しています。世界一を目指して開発することで、幅広い分野の基礎技術が向上します。科学技術立国を目指し、一方で自然災害の多い日本にとって、高性能スパコンの開発がいかに重要であるかを著者は強調します。
内容説明
6年後の完成を目標に、“エクサ”級のスーパーコンピュータの開発計画が進行中だ。日本が誇るスパコン「京」の後継機で、京の100倍規模の計算速度(1秒間に1エクサ回)を持つ。「エクサ」を利用すれば、大地震の際の津波や、近年増えているゲリラ豪雨、竜巻などの精密で迅速な予測ができると期待されている。また、新薬開発の期間・コストの削減、低燃費で安全な自動車開発、さらには暗黒物質など宇宙の謎の解明にも貢献する。我々の生活を安全・快適にする“エクサ”級スパコンの可能性を詳細に予測する。
目次
第1章 次世代スパコンが未来をつくる(スパコンはなぜ重要なのか;スーパーコンピュータの定義 ほか)
第2章 「京」のすごさと開発の難しさ(初めてのスパコンはiPhoneと同レベル?;日本のスパコン開発の歴史 ほか)
第3章 エクサがつくる「京」の100倍の世界(エクサの概要;エクサ開発の難しさ ほか)
第4章 計算科学が世界をひらく(シミュレーションは第3の科学;シミュレーションとは何か ほか)
第5章 これからの課題とスパコンがつくる未来(クラウドで気軽にスパコンを使える;神戸市による利用者支援 ほか)
著者等紹介
辛木哲夫[カラキテツオ]
1959年、兵庫県神戸市生まれ。富士通にて、企画業務やアメリカ、ベルギー駐在等を経て、2004年からスーパーコンピュータ「京」のプロジェクトに携わり、完成に向けて尽力する。2012年より「京」の開発主体である理化学研究所計算科学研究機構の広報国際室長に就任。以来、「京」の果たす役割や成果、そしてスパコンの有用性について、国内外の人々から共感を得るための広報活動を展開中。関西学院大学卒業、国際大学修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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