出版社内容情報
雇用危機に直面している社員の実態リポート
産業競争力会議(議長・安倍首相)の民間議員を務める竹中平蔵慶應大学教授は「日本の正社員は世界で最も守られている」として、雇用規制緩和の旗を振っている。つまり、会社が社員のクビをもっと簡単に切れるようにすべし、というわけだ。しかし、この発言はミスリードである。OECDの調査でも30ヶ国中23番目という緩さなのだ。
すでに日本を代表する企業でもつくられている「追い出し部屋」や、PIP(業務改善計画)という名のもとに行われている解雇など、中高年を中心とした正社員の雇用は揺れている。そして、これをチャンスと捉える人材会社はリストラビジネスで成長を続けている。竹中氏はいわずと知れた大手人材会社の会長でもある。
政府は「解雇の金銭解決制度」は6月にとりまとめられる報告には入れない方針を打ち出したが、これは7月の参議院選挙を前に刺激的な話題を取り上げたくないという思惑からだ。つまり、安倍政権が選挙で大勝すれば復活するのは確実だ。 高止まりしている自殺者の数も雇用の不安定化と見関係ではない。もちろん、現在の雇用モデルのままでいいわけがない。では、どうすればいいのか?答えは本書の中にある。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者の鈴木氏は不当解雇など理不尽な目に遭っている人々からの相談にのり、彼らを守るために日々、奮闘しています。だからこそ、信じられないような事例を目の当たりにしてきました。だからこそ書ける生々しい実態に驚かされるばかりです。本書に記されたことは大げさでもなんでもありません。実際に起きている現実です。そして、これは他人事ではありません。いつ、あなたの身に降りかかるかもしれないのです。いざというときに自分の身を守る方法も必読です。
第1章 「追い出し部屋」の凄まじい実態
第2章 PIP(業務改善計画)という名の解雇手法
第3章 横行するリストラビジネス
第4章 延期された「解雇規制の緩和」の正体
第5章 社会的見地から見た解雇問題
第6章 日本はどの道を目指すのか
鈴木 剛[スズキ タケシ]
著・文・その他
内容説明
注目を浴びている正社員の「追い出し部屋」を筆頭に日本の雇用が揺れている。そして、アベノミクスによる株価上昇で景気が上向きになっていくという期待感の裏側で、構造改革派の本丸だった「解雇ルールの緩和」はひとまずは見送られた。とは言っても、安倍政権の成長戦略としての「雇用規制の緩和」が行われることに違いはない。中高年正社員を取り巻く労働環境は依然として厳しい。解雇などをめぐる労働相談の数は高止まりしたままだ。日本における雇用問題の「今」をリポートすると共に「未来」を考える。
目次
第1章 「追い出し部屋」の凄まじい実態
第2章 PIP(業務改善計画)という名の解雇手法
第3章 横行するリストラビジネス
第4章 延期された「解雇規制の緩和」の正体
第5章 社会的見地から見た解雇問題
第6章 日本はどの道を目指すのか
著者等紹介
鈴木剛[スズキタケシ]
1968年生まれ。早大卒。テレビ報道番組の制作会社、仕事おこしの協同組合である日本労働者協同組合連合会センター事業団を経て、現在、東京管理職ユニオン書記長、全国コミュニティユニオン連合会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うたまる
Naota_t
TiawPai