出版社内容情報
この本を読んでも「核保有」に反対ですか?
尖閣事件は中国の「勢力圏拡大戦略」の前奏曲でしかない。今後中国は露骨に日本の主権を侵害してくる。ワシントン在住で国際政治・経済のアナリストである著者は、何年にもわたって国務省、国防総省、CIAの高級官僚や軍事委、外交委の政治家、そして著名学者らと日本の安全保障について議論してきた。その結論は「日本にアメリカの核の傘はない」「MDでは核ミサイルを防ぎきれない」「アメリカに届く核を持つ中国と、日本のために戦争する気はない」であった。
2020年代、アメリカは経済破綻に瀕し、軍事費は大幅に縮小し、中国の経済規模、軍事予算はアメリカを抜く。そしてアメリカは東アジアから後退せざるを得なくなる。その時日本はどうするのか。ハンチントン教授は「日本は中国の勢力圏に吸収されるだろう」と述べていた。それで良いのか。どうすれば中国の属国にならずに独立を維持できるのか。中・朝の核の脅威から国民を守り、隷属を避け、戦争を抑止する…そのために必要最小限の核武装をする、これは平和を希求する日本人にとって道徳的義務でもある。この本を読んだ後も、あなたは核保有に反対ですか?
内容説明
「勢力圏拡大」を国家目標にしている中国。2020年代、その軍事費は世界一になる。片やアメリカは財政破綻に瀕し、東アジアから後退する。著者が米高官らと激論して得た本音は「アメリカを核攻撃できる中国とは戦争しない。日本に核の傘はない。日本は中国の勢力圏に吸収される。しかし日本に核武装させたくない」であった。そもそも核を持たぬ国は核武装国に服するしかないし、発言権もないのが国際的常識なのだ。「自らを守り戦争を起こさせぬために核を保有する」―これは21世紀の日本人に課せられた道徳的義務でもある、と著者は説く。
目次
第1章 日本の対中外交の座標軸
第2章 世界一の覇権国を目指す中国
第3章 中国の軍事戦略と日本の防衛
第4章 台湾防衛と日本の安全保障
第5章 日本が独立国であるために
緊急対談 中・朝の核から国民を守るのは日本の道徳的義務だ!(田母神俊雄(元航空幕僚長)×伊藤貫)
著者等紹介
伊藤貫[イトウカン]
1953年、東京生まれ。東京大学経済学部卒業後、コーネル大学で国際関係論、アメリカ政治学を学ぶ。その後、ワシントンのコンサルティング会社で、国際政治・経済のアナリストとして勤務。『シカゴ・トリビューン』『ロサンゼルス・タイムズ』『フォーリン・ポリシー』『Voice』『東洋経済』等に外交評論と金融政策分析を執筆。CNN、CBS、NBC、BBCの政治番組に外交、国際関係、金融問題の解説で出演。ワシントンに25年在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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澄
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