小学館101新書
死体の経済学

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784098250172
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0230

内容説明

人生最後にして最大のセレモニーである葬儀。平均231万円という大金を払いながら、人は葬儀費用の内実を知らない。タダ同然のドライアイスで1日1万円、つかいまわしの祭壇で100万円取られるのはなぜ?ベールに包まれた葬儀業界のカラクリをついに明かす!さらに、死をめぐるビジネスは葬儀社だけではない。映画で話題の納棺師からチェーン展開の遺品整理屋まで、最前線を行く「おくりびと」たちを徹底ルポする。

目次

序章 葬儀費用が払えずに親を山に捨てる日
第1章 「ドライアイス」からわかる葬儀ビジネスのカラクリ
第2章 エンバーミングは葬儀業界の「救世主」になれるか
第3章 四川大地震で活躍した遺体防腐スプレー
第4章 「納棺」と「死化粧」のパイオニア
第5章 “死臭”消臭剤開発プロジェクト
第6章 「死者の引っ越し」というサービス業
第7章 棺業界を席巻する「中国製品」と「エコブーム」
第8章 年間100万人超の火葬場は海へ地下へ

著者等紹介

窪田順生[クボタマサキ]
1974年生まれ。大学在学中から、テレビ番組制作会社の契約スタッフとして情報番組の制作に携わった後、『フライデー』にて取材記者として3年間活動。その後、全国紙記者、漫画誌編集長、実話誌編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして活躍する傍ら、企業の危機管理コンサルタントも務めている。処女作『14階段―検証 新潟少女9年2ヵ月監禁事件』が第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。葬儀業界への取材は足かけ5年にも上る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ちゃんみー

46
あまり踏み込んではいけない業界。それが葬儀会社の世界なのではないでしょうか。今では生前に見積もりを取るなんてことが普通に行われる時代みたいですが、そう多くはないでしょう。葬儀費用をまけてくれとはなかなか言えるものでもないので結局言い値なんですよね。この業界の今をビジネスの観点から教えてくれる本でした。ダンボール製の棺やら火葬船やら、ビックリですね。表には出てこないけどご遺体保存の技術も進歩してるんですね。死と向き合う仕事なので、儲け主義には走らないでもらいたいものです。2016/04/06

masa

32
誰しもに必ず訪れるけれど当事者として意識していないものに「死」がある。その「死」に絡む仕事を生業にする人々を五年に渡って丹念に取材したルポ。葬儀業界のブラックボックス、遺品整理の生々しさ、火葬場を巡る新たな動向など勉強になった。極めつけはエバーミング(遺体再生・腐敗防止)。海外から運ぶご遺体や災害時にはとても有効な技術で、遺されたものが尊厳をもって弔うことができることは有り難いことだと思う。「死」は忌まわしいものとして避けるのではなく、準備して臨むものになっているのかもしれない。160542016/04/26

壱萬参仟縁

10
図書館で気にはなってたが、気が滅入りそうで敬遠してた本。3.11前の本。格差社会のために、葬儀費用が払えないので、自宅で遺体を放置してしまい、後でニュースになってしまうのも珍しくなくなってきた。「葬儀屋は月に1体死体がでれば食っていける。月に2体死体がでれば貯金ができる。月に3体死体がでれば家族揃って海外旅行ができる」という〝格言〟すら存在するという(26頁)。人が死んでも、いや、死んでからこそ儲けるという時代がやってきているのだ。3.11では遺体収容の発見されただけでもいい事例もあった。死後の世界の怪。2013/04/20

那由田 忠

9
 2038年には年間死亡数が170万人となる。今でも大変な火葬場がもうどうにもならないほど不足する。増設への反対が激しく、一体どうするんだろう。もちろん、国債返済の方が深刻なんだがね。  納棺や死体を飾るエンバーミング、片付け、遺品整理屋、死臭を消す仕事等々、様々な関連のビジネスが広がっているのだ。アメリカでも火葬が3割ほどになるらしい。日本は自殺があり、孤独死がありと、考えてみると「需要」は増えるばかりだものね。鉄道業界あたりにも専門家が増えているんだろうな。2014/09/04

かきたにたくま

4
死に関わる「見えないお金」の話から始まり、周りでお金を稼いでいる人たちの良い話と悪い話をまとめた本。「死」とは縁のない生活をしていると分からない、「死」にまつわる色々な話は興味深い内容が多かった。2014/04/08

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