出版社内容情報
人は遍路の中に、日常の一切のこだわりを捨て、非日常の世界に身を投げ入れ、一度死んで再び蘇生する。それ故遍路の書とは人間研究の書であり、人生の書でもある。
文明が自己矛盾のきわみに達し、人類史が破滅に瀕している今日ほど、人間の英知が希求されているときはない。しかも、従来の経験や権威や価値観に依存していたり、細分化した学問の枠にとじこもっていては、この危機をのりきることができない。すべての人々が真理の創造者になり、人間の生を支える論理と未来に生きる文明の原理をうちたてる作業に、献身しなければならない。『100万人の創造選書』は、文化遺産としての知識や真理を、一方的に伝授する通路ではなく、読者が筆者と対談しながら、古い知識を解体し、再生させ、新しい真理を創造していくことのできる広場である。
