小学館あーとぶっく 北斎の絵本―富士山みえたー！！

結城 昌子【構成・文】

小学館（2019/10発売）

• サイズ A4判／ページ数 32p／高さ 27cm
• 商品コード 9784097277088
• NDC分類 E
• Cコード C8771

出版社内容情報

日本人なら知っとこう累計80万部シリーズ

1993年刊行以来、超ロングセラー！
毎年版を重ねる大人気アート絵本シリーズの日本編が登場。

こどもの可能性をぐんぐん伸ばすヒントがいっぱい！


【小学館あーとぶっくシリーズとは】
30年近く、ファミリー世代に愛される小学館を代表する
こども向けのアート絵本シリーズです。
既刊『ピカソの絵本』『ゴッホの絵本』など世界の名画版に続き、
いよいよ日本が世界に誇る“葛飾北斎”の絵本が登場しました。

大人たちの空前の日本美術ブームの中、
こどもたちにも日本人の感性を育てる機会を与えてあげてください。


【本の内容は・・】
北斎の代表作｢富嶽三十六景｣を観ながら、
富士とともに生きる江戸人たちが登場。
お花見、洗濯、田植えなど、当時の暮らしを体感します。

ザッブーン！・・・大きな波しぶきの間から小さく見える富士山。
このあまりに有名な「神奈川沖浪裏」の絵など、
日本のこどもたちにぜひ知っておいて欲しい作品を
わかりやすく、楽しみながら紹介。

まるで化けもののような大波、
極端なまでの遠近感・・・。
北斎のダイナミックな感性を
日本のこどもたちに伝え継ぎます。

内容説明

富士山とともにすごす江戸の人々の暮らしを葛飾北斎の「富嶽三十六景」で体感しよう。楽しみながらアートの感性を養うシリーズ続編スタート。

著者等紹介

結城昌子［ユウキマサコ］
武蔵野美術大学卒業。アートディレクター、絵本作家。アートとの楽しいつきあい方を提案する書籍を多数企画、執筆。ワークショップの講師、講演、絵画コンクール審査員などでも活躍。国内外のアートにまつわる土地を旅するエッセイストの顔ももつ。日本文芸家協会会員。第４７回小学館児童出版文化賞。第５０回久留島武彦文化賞他を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ぶち]

葛飾北斎の"富嶽三十六景"を題材に、江戸時代の人達の暮らし(お花見、洗濯、田植えなど)を垣間見せてくれます。子供向けの絵本ですので、"富士山はどこだ?" と遊びながら日本の名画に触れることができる。素晴らしい絵本です。私は子供時代、毎日のように富士山を見て育ちました。でも、記憶の中の富士山はなにか平面的です。今の子供たちには、北斎のダイナミックな構図や遠近感をぜひ味わって、平面的ではない感性を養ってもらいたいと思います。大人にとってもためになる解説も載っていて、新鮮な気持ちで鑑賞できます。

2020/06/17

[Aya Murakami]

図書館本 北斎は茶畑と富士山の絵もかいていたのですね。しかし現実の茶畑とはかなり違うテイスト…。北斎の絵には想像だけで描いた絵もあるというのでひょっとしたらこの茶畑も想像だけで描いたのかも？富士といえば静岡、茶といっても静岡です。

2020/07/16

[どぶねずみ]

北斎は色んな場所から富士を求めて旅を続けていたことが分かりやすく解説されている。実は48枚存在する富嶽三十六景だが、昨年はそごう美術館（横浜）での『富嶽三十六景展』を観に行ったほど見馴れている。どこからでも富士を遠くから見ているという富嶽三十六景、江戸の時代から富士は神のように崇められているんだな。

2020/02/22

[なつきネコ@小学校に入学した化け猫]

大晦日に富士山を見てると初夢に出そうで、めでたい。富士山と人と普通に生きる姿を描くこと。そして、未だにかわらない富士山がそこにある。これだけで、富士山は日本とずっと一緒にいてくれたんだなと思う。たいし、葛飾北斎は富士山を愛しともに生きた人々も愛していたのがすごくわかる。自分が描けなかった世界への執着がみえてくる。人の生活を大きく描き、背景にいろいろな姿の富士山を描く。かわらない見守ってくれる自然信仰、この感じは日本らしくていいな。北斎の富嶽三十六景をこんなにしっかり見たのは初めてかも。

2023/12/31

[ゆか]

今年の9月に富士登山しました。なので｢富嶽三十六景｣の｢諸人登山｣は、とても興味深く見ることができました。杖を持って休んでいる人に｢わかる～｣と言いたいです。好きなのは｢御厩河岸より両国橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしのせきようをみる)｣です。太陽が沈んで山が深い青に染まっているのが良いです。｢本所立川｣の手前の材木と奥にある富士山の背比べの絵もすき。切り取り方が見事!｢駿州片倉茶園ノ富士｣では、茶畑には見えず、稲の田んぼのよう。なぜそのように描いたのかはわからないそうです。

2019/11/19