出版社内容情報
ローランサンとの出会いに最適な絵本!
「体験する名画シリーズ」として大人気のあーとぶっく第12弾。登場人物はパリのアパルトマンの住人たち。エコール・ド・パリの多彩な才能の中で花開いたローランサンの叙情の世界と遊ぶ、夢のような絵本です。
目次
家具付の貸家(1912年頃)
チェロと二人の姉妹(1913年~14年)
ピアニスト(1912年)
読書する女(1913年頃)
小舟(1920年頃)
三羽の青い鳥(1933年)
帽子をかぶった自画像(1927年頃)
頭の尖った女性の肖像(1909年~11年頃)
秋(1908年)
花(1922年)〔ほか〕
著者等紹介
結城昌子[ユウキマサコ]
武蔵野美術大学卒業。グラフィックデザイナー、絵本作家。アートとの楽しいつきあい方を提案する書籍を多数企画、執筆。ワークショップの講師、講演、絵画作文コンクール審査員などでも活躍。国内外のアートにまつわる土地を旅するエッセイストの顔をもつ。日本文芸家協会会員。企画・編集・デザイン会社アトリエ・シーレ代表。主な著書に『ゴッホの絵本・うずまきぐるぐる』にはじまる小学館あーとぶっくシリーズ(現在12冊刊行・小学館第47回児童出版文化賞受賞)など。翻訳構成を手がけた『紙の町のおはなし』で第48回産経児童出版文化賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
100
ピンク色、青い色、黒い瞳が印象的な絵、描かrている女性が皆物憂げで神経質そうに思える。図書館ではじめで知った画家。読みやすいこのシリーズ。次は何を読もう・・・図書館本2022/03/09
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
100
【小学館あーとぶっく】シリーズ。パリに生まれ、10代の終わりに20世紀の到来を迎えたローランサンは新しい表現の洗礼を受けた。その中で白・青・グレー・ピンクを基調とした彼女の絵は独特のフェミニンな雰囲気を放った。友人のコクトーは彼女の事を「フォービズムとキュビズムに挟まれた牝鹿」と呼んだという。アポリネールとの恋と離別、ドイツ人貴族との結婚、離婚を経験して彼女は女流画家として異例の成功を収めた。晩年は世話をしてくれる女性を養女に迎え、ひっそりと女性だけで暮らしたという。2004年11月初版。2016/05/04
ヒロミ
48
お子さんにも読める優しいローランサンの絵本。私の好きな「ふたりの少女」が表紙でうれしいです。ローランサンの作品の、アンニュイで黒猫のようなつかみどころのなさとセンスの良い色彩はまさにパリジェンヌ。眺めながらしばらくとろけてました。添えてある言葉も優しく、親子で名画に触れるには良いシリーズだと思います。2018/01/01
めがねまる
30
実はローランサンのことは全然知らない。絵も、見かけたことはあっても、じっくり観ることはなかった。だからこれが初めての出会いになる。夢見るような淡い色調の、灰色、ピンク、青の絵は柔らかい質感で、観るとおだやかな気持ちになれる。簡潔な描線と色が重なる構成は、コクトーに「フォービズムとキュビズムにはさまれた雌鹿」と評された。アポリネールがローランサンと付き合っていて、彼女と別れたことで「ミラボー橋」が誕生したとは初耳さった。生涯パリを愛した女性で、きっと一生行くことのないパリを思うとき、彼女の絵が浮かぶだろう。2016/07/18
メタボン
24
☆☆☆★ ローランサンの好きな色、ピンク、水色、グレー。この淡い色調が良い。少し官能的な女性の表情も印象的。2017/03/17