漢字の絵本<br> こわい山やさしい山

  • ポイントキャンペーン

漢字の絵本
こわい山やさしい山

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 1冊(頁/高さ 20cm
  • 商品コード 9784097271925
  • NDC分類 E
  • Cコード C8771

出版社内容情報

記録や学習、信仰や遊び、いろいろな目的で書かれた美しく力づよい書体は、漢字がこんなにも自由で豊かな表現だったのかと、ふだん「山」の字を何げなく使っている私たちに驚きと発見をあたえてくれる。

「山」の字は1つの山の姿をうつしたのではなく、3つの山の連なりを文字としてかたどったものだった。そして、連山には神々がすんでいた。漢字の書体の変化をながめていると、その字が何を写してつくられたか、ということだけではなく、人々がどんな気持ちで文字となった対象に向き合っていたのか、ということもわかってしまう。「山」は神聖な祈りの場所であったのだ。 全編にわたり、「高層ビルのような山」(中国・北魏時代)、「フォークのような山」(中国・周時代)、「三びきの竜が、しっぽをむすびあって、これも山」(中国・明時代)、「光と風につつまれた、日本の山」(日本・平安時代)など、ページをめくってうれしくなるようなラインナップが続く。とくに空海が、「飛白」という特別な書体で描いた「山」は、火を吹き煙を上げ、揺れ動いているように見えて圧巻。 この本には、占いの字、字書に載る手本の字、寺や神社の名前として使われた祈りの字などさまざまな用途で書かれた書体が載っている。一文字一文字の書かれた状況と書いた人の気分を想像しながら読み進め、漢字の造形力と多様さを楽しんでほしい。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

5
1995年初版。書道史家の飯島太千雄さんと、児童文学者の乾侑美子さんが組んでつくった漢字絵本「山」「月」「水」の一冊。一つの文字を、最古の甲骨文字、六朝時代の篆隷文体、王義之、空海の飛白体など、様々な人の様々な書体で見ることができます。圧倒されるのは、やはり空海の飛白体の「山」。そうか、空海に山はこう見えていたのか!と。霊気が立ち上るイメージ。(著作権に障るので写真でお見せ出来ないのが残念。)あとの2冊は若干プレミアついて高くなっていますが、買っちゃおうかな・・・と考え中。大人が楽しむ絵本ですね。2018/12/28

遠い日

5
もっとあってもよさそうなのに、たった3冊しかない「漢字の絵本」。山とはまた実体が厳然として在るだけに、人の思いがいろいろと反映された字として表現されている。山に力を見る、信仰。山に豊穣をみる親しみと感謝。字体によって、本当に優しい山と怖い山が出現することの不思議が楽しかった。2013/09/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/275213
  • ご注意事項

最近チェックした商品