出版社内容情報
明るい画面に近づいてみるとビックリ! 小さな色の粒の寄せ集まりだ。
モネが追い求めた光と色の関係をさらにつきつめて、「点描」という画風で新印象主義の旗手となったスーラ。大作「グランジャット島の日曜日の午後」を中心に、〈近づいて、もっと近づいて〉というフレーズとともにページをめくっていくと、小さな色の粒がどんどんクローズアップされていきます。31歳の若さでこの世を去ったスーラの、輝く画面と卓越した技法の世界を体験する画集絵本。
内容説明
見える、見える、色のつぶ点だけで絵を描いたスーラ。スーラの絵と遊ぼう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
101
『小学館あーとぶっく』シリーズ。【点描】という独自の手法を確立し新印象派のリーダーと呼ばれたスーラ。パレットで絵の具を混ぜず、チューブから出した色の粒をそのまま画面に置いていく手法は、まるで巨大な刺繍のようです。アップでみると作品の緻密さと、これらにかけた労力を想像して目眩がします。『グランド・ジャット島の日曜日の午後』を描くに際しては、人物を入れない背景のみなどたくさんの習作が描かれたとのこと。風邪をこじらせ31歳の若さで亡くなってしまったのは惜しまれます。1995年1月初版。2016/05/01
恭子
34
スーラの絵に近づいてみると、赤や青や緑や黄色の、あざやかな色のつぶがよくわかる。小さな色のつぶがあつまって、いろんな形をつくっている。 スーラはパレットの上で絵の具をまぜない。チューブから出した色をそのまま画面においていく。色は目の中でまざりあう。2013/10/06
メタボン
28
☆☆☆★ グランドジャット島の午後、見ているようで意外と見ていないことに気づいた。パステルカラーの粒粒の集合がこんなにも鮮やかな絵になるとは。それにしても31歳、風邪をこじらせての死とは、あまりにも若すぎる。明るさと暗さが交錯する「サーカスの客寄せ」も好き。2016/07/02
まるりー
21
例えば、この表紙の絵を模写しなさい、と言われても無理だな〜。真似できない。緻密すぎて。どんな色の点を集めたら何色に見えるのか。点の向きも。昨日、社会人として求められるのは、発想力と忍耐力だという話を聞きました。スーラの絵もそうだと思いました。2015/03/23
drago @名人戦堪能中。
13
娘に見せようと図書館から借りてきたけど、娘が興味を示さず、父親が夢中になって観る。 ■まずは、一番のお気に入り、スーラ。「グランドジャット島の午後」は、私にとって絵画の最高傑作。よくぞこの大作を点描で描いたもんだ。ほんと凄い。 ■…と言っても、本物を観たことがない。死ぬまでに、絶対に観たい一作。 ☆☆☆★2016/08/26