出版社内容情報
ちょっぴり哲学な動物寓話絵本
動物園の飼育員から絵本作家になった作者だからこそ描ける、動物寓話絵本。生きものの生態や行動に対する確かな知識、鋭い観察眼で描かれる動物描写と、もしもこんなことがあったら・・・というユニークな空想から生まれる物語が、見事に融合した作品。
【編集担当からのおすすめ情報】
研ぎ澄まされたシンプルな絵と文が、なんとも味わい深く胸に染みこみます。
動物のことを知ると同時に、人間の哲学にも通じるメッセージが込められている絵本です。
内容説明
生きかたいろいろ。とりもとりどり。確かな観察眼で描くユニーク動物寓話。
著者等紹介
あべ弘士[アベヒロシ]
1948年北海道生まれ。25年間、旭川市の旭山動物園に勤務。その後、絵本作家に。『あらしのよるに』で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズで赤い鳥さし絵賞、『どうぶつゆうびん』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞、『新世界へ』でJBBY賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
71
カワセミとヒバリとヨタカという、三者三様の鳥の生態を比較して、みんなそれぞれ、どれが一番とかないよね、というお話。カワセミが上手に魚を捕るのを見ると、自分もできるとチャレンジして失敗するヒバリ。そして、ヨタカがビューンと飛んでる昆虫を見事に捕まえるのを見ると、やっぱり自分もできるとチャレンジして失敗するヒバリ。結局、ヒバリは空高く飛び、地上のミミズを食べることに落ち着いた。ちょっと上から目線で、ちょっと自信過剰で、ちょっと軽卒なところのある、そんな、ヒバリにナイストライと言ってあげたい。2016/09/06
♪みどりpiyopiyo♪
49
ふふふ♪ 何ともかわいい三者三様のお話です。■水に飛び込めるカワセミ、空高く舞い上がるヒバリ、スピードのあるヨタカ。好奇心旺盛なやってみたがりのヒバリがかわいい♡ ■あべ弘士さんの絵本は、動物生態に沿って自由で大らか、ユーモアもあってたのしいです。わかりやすい科学絵本は、動物園の飼育員から絵本作家になったあべさんの得意分野。科学に興味を誘う第一歩に。■自分のできること できないこと。チャレンジして知るのも大事よね。憧れと自負をどちらも持つこと。■本の扉から物語が始まるから見落とさないでね☆ (2016年)2017/11/24
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
40
同じ鳥でも生態も違えば、得意な事も異なる。それぞれがそれぞれの生き方、個性があっていいね、チャレンジもしてみようとと思える。飼育員だったあべさんのこういう感性が大好きです。2023/11/02
いろ
24
あべ弘士さんの絵本は,動物生態に沿ってゆったりのほほん,ちょっぴりユーモアも含めて描かれて,母(私)は好きだけど,息子ウケがイマイチの印象があり,あまり手にして来なかった。今回はたまたま図書館で見かけて,これならいいかも…と酉年絵本として読む事に。無鉄砲でチャレンジャーのヒバリ。失敗してもカワセミの言葉が優しく包んでくれる。3種類それぞれの個性がうまく表現されている。8歳男児は飛ぶヨタカに「このヒゲを使って虫を捕まえるんだよ。」と他の本で得た知識を披露^^ ウトウトするヨタカの ぶちょっとした姿が可愛いv2017/02/07
ヒラP@ehon.gohon
21
水中に飛び込めるカワセミ、空高く舞い上がっていくヒバリ、スピードのあるヨタカ、三者三様の得意分野でしょうか。 でも、苦手なこともあることがわかります。 ヒバリのチャレンジ精神は良いけれど、出来ないことは出来ないとわかることも大切かもしれませんね。2017/05/17