出版社内容情報
原発事故からの別れと再会の感動物語
2011年3月11日東日本大震災の日、すべてが大きく変わってしまいました。福島第一原発の事故により、住民が避難した後、周辺地域には、多くの犬、猫、牛、馬などの動物たちが、取り残されました。
写真家の大塚敦子さんは、震災後、20キロ圏内に残された一匹のねこを引き取りました。本書は、福島からやってきた被災ねこ、キティが語る物語です。
保護されたときは、やせて眼ばかり鋭かったキティは、東京に引き取られ、穏やかに暮らしていました。その後インターネットを介して、キティの家族が見つかり、再会を果たします。しかし、キティの元の家族は、仙台で避難生活をしていて、引き取ることができません。
一時帰宅で、家族が自宅に戻ってみると、あの日の地震でめちゃくちゃになったまま。雑草ものび、荒れ始めていました。自然豊かな福島の土地は、いまも変わらず美しいのに、放射能という目に見えないもののために、いつ戻れるのかもわかりません。
そこには、生と死がそのままの形で残されていました。
キティの目を通して、福島の原発事故で何が起こったのかを子どもたちに伝えたいと思います。
【編集担当からのおすすめ情報】
厳しい現実ではありますが、福島の人たちと日本人みんなが共通に抱える問題を、猫の目を通して語られます。どうして原発が必要なのか。社会はどのように変わったのか。原発なしで生きていくためには、どうしたらよいのか。これらの大きなテーマについて、改めて考えるきっかけになる本です。
大塚 敦子[オオツカ アツコ]
著・文・その他/写真
内容説明
あの日、すべてがかわってしまいました。いくらまっても、だれも帰ってきませんでした。そして、ぼくは、いま、ふるさとを遠くはなれて、東京でくらしています。このお話は、ぼくと家族の物語です。
著者等紹介
大塚敦子[オオツカアツコ]
1960年和歌市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。フォトジャーナリストとして、パレスチナ民衆蜂起、湾岸戦争などの国際紛争を取材。92年以降は欧米を舞台に、死と向きあう人びとの生き方、自然や動物との絆を活かして人や社会を再生する試みを取材している。写真絵本『さよならエルマおばあさん』(小学館)で、2001年講談社出版文化賞絵本賞、小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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