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出版社内容情報
東京芸術大学副学長で日本美術院同人である田渕俊夫は現在の日本画壇を代表する画家である。その繊細で爽やかな画風は、多くの愛好家を引きつけている。近年は、水墨画にも新境地を見いだし、現在も京都の名刹智積院の襖絵を作成中である。本画集は40年に及ぶ田渕芸術を集大成したもので、初期の名作から、最新作までを掲載している。また、2007年は画業40年の記念すべき節目にあたり、4月の高島屋日本橋店を皮切りに、全国で作品展が開かれる。画家の決定版としてふさわしい、充実した内容となっている。
田渕 俊夫[タブチ トシオ]
著・文・その他
目次
緑風
早春(さはる)
叢叢讃歌
流転
秋苑
秋詩
初夏
初夏
宿昔譜
やまはぜの頃〔ほか〕
著者等紹介
田渕俊夫[タブチトシオ]
昭和16年8月15日、東京市(現在の東京都)江戸川区小岩に生まれる。昭和40年3月東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業、同大学院美術研究科絵画専門課程(日本画)に進級する(岩橋英遠教室)。昭和42年3月東京藝術大学大学院美術研究科絵画専門課程(日本画)修了。修了制作「水」が大学買上げとなる。第22回日本美術院春季展に「陽」(日本橋・三越)を出品し、初入選。以後、数々の賞を受賞。平成19年4月院展in Paris(パリ・三越エトワール)に「三華繚乱」(’05)を出品。現在、東京藝術大学副学長、日本美術院理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
18
本画集の「刻」というタイトル通り、悠久の昔から変わらぬ自然の移ろいゆく瞬間瞬間や、ふと目に留まる雑草のひとつひとつもそうした時の積み重なったものとしてそこにあるというめぐり合わせをテーマにしているように思えた。精緻で丁寧であるものの極端な自己主張をしない描線が、描線の切り取る通りには彩色されない色使いや、彩色なしのままおかれている画面を見ると、未完成の美しさのようなものも感じる。が、やはりそれは本当の未完成ではなく、日本画が得意とする余白や余韻を巧妙に取り込んだ完成品なのだろう。2019/03/30