出版社内容情報
上村松園の息子として自らも日本画家として京都画壇の代表的な一人として活躍した上村松篁。二周忌を直前とした今その素顔と制作の姿に迫った真白の写真集。日本画に関心のある人々にとって待望の一冊。
母に日本画壇における最高峰といえる上村松園をもち、子息が日本画家敦之と、世に言う「美の三代」の中心ともいうべき上村松篁画伯は2000年3月惜しくも98歳の生涯を終えた。気品に満ちたその花鳥画は、まさしく画伯の高い精神性を映し出しているともいえる。それだけに、その人間性、アトリエでの制作時に見せる素顔は単に画伯のファンならずとも興味深いものがある。写真家飯島幸永は十数年にわたり画伯の身辺に侍して、撮影を続けてきた。やさしく語るように花をデッサンするかと思えば、凄絶ともいえる作品を描き終えた表情と、まさに「人間上村松篁」のすべてがここにある。
内容説明
数々の名作を生んだ画家、感動を呼ぶ最晩年までの真実の姿。
目次
「孤高」への道
魂と技の「葛藤」
花鳥の「雅」を求めて
自然に「聴く」
ひととき
「不朽の美」極めてなお
飯島はんに写されて・上村松篁
父の思い出・上村淳之
座談会・素顔の松篁さんを語る
「人間松篁」像に賭けた讃仰の歳月・岡井耀毅
著者等紹介
飯島幸永[イイジマコウエイ]
昭和17年東京に生まれる。昭和39年東京写真短期大学(現東京工芸大学)を卒業。卒業と同時に写真家・杉山吉良に師事。昭和42年アサヒカメラ誌に聾児の世界「音を求める子ら」を発表。昭和48年フリーとなり飯田橋に事務所を開設
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