出版社内容情報
仏像と風景写真で伝える奈良大和路の魅力
戦後から約半世紀にわたり、日本人の心のふるさとといわれる奈良大和路を撮りつづけた写真家・入江泰吉の生誕100年を記念して企画する愛蔵版作品集。大和路のさりげない景観に漂う余情を表現し、“入江調”と呼ばれる作品には、今なお根強いファンが多い。本書では、東大寺・興福寺・法隆寺・薬師寺・唐招提寺など、入江が幼い頃から慣れ親しみ、半世紀にわたり一貫して撮りつづけた南都の大寺とその仏像を中心に構成、その作品世界のエッセンスを一冊に凝縮して、大和路の風景と大和の仏像の魅力を堪能する。写真点数はモノクローム作品(主に仏像・堂搭)とカラー作品(主に風景)を合わせて約140点。
内容説明
終生を大和路に生きようと、切に思う。古代史の舞台、万葉の故地、仏教美術伝来の地。大和路に魅了され、『滅びの美』を謳いあげた写真家の代表作141点を収録。
目次
大和路巡礼
想像力で捉える日本人の心(平山郁夫)
『大和路』の頃(橋本聖圓)
四つの月光菩薩像―仏像と写真(山下裕二)
わたしの大和路(入江泰吉)
仏像大和路(入江泰吉)
著者等紹介
入江泰吉[イリエタイキチ]
1905~1992。明治38年奈良市に生まれ、東大寺の旧境内地で育つ。兄の影響でカメラに興味をもち、昭和6年に大阪で写真店を開く。昭和16年「文楽」で「日本写真美術展」の文部大臣賞受賞。昭和20年大阪大空襲で店を焼失、奈良へ引き揚げ、ふるさとに残る、歴史を秘めた美しい風景や優れた仏像に目を開かれる。以来50年近くの年月、万葉の時代に思いを馳せ、ひたすら大和路を撮りつづける。その作品は、「大和路」のイメージを広く豊かに定着させた。『古色大和路』『萬葉大和路』『花大和』(保育社)の三部作で菊池寛賞受賞。全作品が奈良市写真美術館に収蔵され、常設展示されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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