出版社内容情報
馬琴伝奇ロマン、佳境の続編
江戸時代、『八犬伝』と並んで、大ベストセラーとなった曲亭馬琴の大作。中国の白話小説に題材をとり、その構想の豊かさは比類がない。 物語は、毛利元就の時代。逆臣・陶晴賢となる主人公・朱之介は、母と別れて数奇な運命と出会いを重ねていく。善と悪の相克、金と色の欲望に操られた乱世の生々流転。精妙な構成と文体で綴る、曲亭馬琴の大長編伝奇ロマン。初の完注・完訳。全三冊の第二巻。
徳田 武[トクダ タケシ]
著・文・その他/翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
38
末朱之介の流転の人生は続く。遊郭で花魁に自殺されて、殺人罪に問われたり、身体中に疱瘡ができて歩けなくなり、いざり車に乗ることになったりする。自称「今業平」の割りには大悪党への道は遠いようだ。第30回まで出版したところで天保の改革が始まり、戯作者への圧力も高まったため、タイトルを「新局玉石童子訓」に変え、善の美少年を登場させることで切り抜けたが、作者名を実名にせよとの命令に娘婿の名前を使い、さらに滝沢の名前を出したくないので「沢清右衛門」したというのが、おかしかった(偽名でも良かったのか?)。2021/05/01
ペミカン
3
珠之介改め朱之介の、奸計に落ちること落ちることww 死んだはずの人々が助かっていたり姪と思っていたら娘だったり。当時何年もに渡って読者サービスに頑張っていたんだろうなぁと思わせる馬琴先生の苦労がわかった。2021/04/13
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- 和書
- 地元最高! 〈1〉