新編日本古典文学全集 〈45〉 平家物語 1 市古貞次

新編日本古典文学全集 〈45〉 平家物語 1 市古貞次

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  • サイズ A5判/ページ数 526p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784096580455
  • NDC分類 918
  • Cコード C1393

出版社内容情報



市古 貞次[イチコ テイジ]
著・文・その他

内容説明

清盛と平氏一門の興亡を叙事詩的に描いた軍記物語。挿絵(解説付)をはじめ、精密な語注、なめらかな訳文に加え、系図、年表、地図等も充実した、平家物語の決定版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミヤト

6
有名な書き出しから紡がれる平家滅亡までの歴史。やや漢文調で他の古文よりは原文でも読みやすい。思っていたような内容は(2)の方に収録されていそうだ。宗教勢力との戦い、白拍子、天皇関連の話などさまざまな話が収録されている。2022/09/02

中将(予備役)

1
まずは前半。祇王の女性の悲しさ、葬送が争乱に発展する額打論のあたりの末法の感、殿下乗合のあたりの重盛と清盛の対比、医師問答のあたりの重盛の達観と不吉さ、橋合戦あたりの老将頼政の立派さ入道死去のあっけなさ、全体的な寺社勢力の面倒臭さ、どの部分も人の姿が生き生きと浮かんできて面白かった。丁寧な訳や注で勉強になる。解説も一読の価値あり。2022/01/10

てれまこし

0
ホメロスを読んで日本のオヤカタ様の文芸が思い起こされたので読んでみた。仏教の影響で、神々の寵愛が家の盛衰を左右するという思想はすでに後退している。神や仏を怒らすと罰が与えられるのだが、それを敬っても現世での繁栄が約束されるとは限らない。諸行無常とか盛者必衰の理といった原理が世の中を支配するように考えられては、神や仏の介入も繁栄を長続きさせる力を失ってしまったようである。救いは現世ではなく来世にしか求められないのである。そうはいっても、よりましに山王が乗り移って託宣を下したりするのは、旧い信仰の名残だな。2017/10/18

kei

0
☆☆☆☆2012/03/19

 本の紙魚

0
軍記物語の最高傑作とされるこの平家物語。馬を駆るようにテンポの良い語り口で描く時代の変化。武士の装いや馬揃えの描写は色彩豊か。後白河法皇の老獪ぶりと平家の繁栄は六巻の清盛の死で滅亡の予感と共に上巻が終わる。個々の逸話は知っていても全巻通して読む楽しさはまた格別。山門と寺門に当時の為政者がいかに手を焼いていたかがわかると、今度比叡山を訪ねた時にはまた違った思いで眺められそう。謡曲になっている箇所も多いので頼政・小督・俊寛の逸話などは能の謡を口ずさみながら読んだ。狂言「柑子」も昔は面白さがわからなかったなあ。2021/08/12

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