出版社内容情報
書かれた当時の訓みを再現する訓み下し文、最新の歴史注、現代語対訳
記紀の名で『古事記』と並び称される『日本書紀』は、天皇の命で編まれた日本国史の第1号。最新の発掘成果が『日本書紀』の記述を次々と裏づけて、模糊とした古代史像がより鮮明になりつつあることは連日の報道にも明らかです。古来、『魏志倭人伝』に名高い耶馬台国が、正統の国史に見当たらぬ不思議など、『日本書紀』の成立に関わる政治的意図が論議されてきました。勝者が自己の正当性を主張し、権力の永続をはかるためにつくる性格を色濃くもつ歴史書の常からも、ありそうな話です。ともあれ、神話時代から始まる『日本書紀』も、三分冊目の本書では、成立年時(720年)を遡ること約100年前の推古女帝の死去(628年)に始まり、持統女帝の譲位(697年)に筆をおく約70年間、つまり当時の現代史に匹敵する出来事を扱います。実にこの間に、朝鮮半島では百済が滅亡し、日本への緊張が高まるなか、蘇我氏の専横と大化の改新による中大兄皇子(後の天智天皇)のクーデター。その子大友皇子と大海人皇子(後の天武天皇)の天下分け目の壬申の乱など生き生きと描かれます。
小島 憲之[コジマ ノリユキ]
著・文・その他/翻訳
直木 孝次郎[ナオキ コウジロウ]
著・文・その他/翻訳
西宮 一民[ニシミヤ カズタミ]
著・文・その他/翻訳
蔵中 進[クラナカススム]
著・文・その他/翻訳
毛利正守[モウリマサモリ]
著・文・その他/翻訳
内容説明
舒明天皇から持統天皇まで収録。朝鮮半島の激動を背景に、皇位継承をめぐる争いが相次ぐ時代が生き生きと描かれる。
目次
息長足日広額天皇―舒明天皇
天豊財重日足姫天皇―皇極天皇
天万豊日天皇―孝徳天皇
天豊財重日足姫天皇―斉明天皇
天命開別天皇―天智天皇
天渟中原瀛真人天皇―天武天皇
高天原広野姫天皇―持統天皇




