出版社内容情報
この小さな島国には数種類もの文化の境界線が走っていた。“東日本と西日本”、“太平洋側と日本海側”、“照葉樹林文化とナラ林文化”、“海人文化と山民文化”。民俗学の第一人者が、日本文化とルーツを浮き彫りにする最新論集。
日本の民俗文化は東と西、海と山それぞれの地域で特徴をもっている。人々は無意識のうちにその相違性と類似性を感じている。民俗文化の地域性を明らかにし、それが日本文化にどのように反映されてきたのか。歴史学、考古学、民俗学などの共同研究の成果をふまえ、さらに東アジアの視野からも日本の民俗社会の文化要素を分析し、提示する日本民族文化形成論。
内容説明
歴史、民俗、生態の視点から新たな文化領域の設定を試み、日本文化の多様性を浮き彫りにする。
目次
第1章 日本の文化領域(文化領域とは何か;東日本と西日本;北日本と南日本;太平洋側と日本海側、沿海文化;残された問題)
第2章 生態学的な文化複合(照葉樹林文化とナラ林文化;生態学的文化複合の先駆的研究;若干の方法論的考察)
第3章 海と山に生きる人々―その生態・生業と文化(古代の海人と山民;海人の文化と社会;山民の文化と社会;山の神と竜宮;特許状の集団)
第4章 生業活動の2つの様相(生活様式としての焼畑耕作;東北日本の漁撈と伝承)
第5章 東アジアの文化領域(文化領域設定の試み;東アジアの文化領域;北方アジアの文化領域;朝鮮、中国、日本の文化領域)
補論 生態学・歴史・社会組織―文化領域設定における
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