出版社内容情報
大林太良教授東京大学退官記念論集。民族学の第一線で活躍する52名もの研究者が最も関心のある地域とテーマで研究成果を書き下ろした、かつてないスケールの民族文化論集です。フィールドワーク体験からの民族文化の紹介、文化人類学の最新理論による分析で民族学の現状をパノラマ的に展開します。
文化人類学者が世界の各地域で行っているフィールドワークを基礎にした民族学研究の最新の成果を結集。本巻では、祝祭、儀礼、信仰、死、病い、神話、世界観などのテーマをめぐって展開される。一部の例外はあるが世界各地の民族がとり上げられ、その文化についてさまざまな局面から光が当てられる。読者は異文化を見る「目」がどのようでなければならないかを本書から多くの示唆を得ることができる。
内容説明
豊富な民族誌の事例をとおして、アジアをはじめ新旧両大陸、アフリカなど世界諸地域の民族の基層文化を通観する。大林太良教授退官記念。
目次
第1部 祝祭と儀礼の民族誌(カーニバルの変遷;ヤミ族の船祭;東南アジアのボートレース;アリパンとマーンダナー;死と歌掛けの民族誌;口寄せに呼ばれる霊)
第2部 漢人の信仰世界(泰山の神の始原;漢族社会と「風水」;伯公考;「有応公」信仰に見る漢人の世界観)
第3部 インドネシアにおける人・生・死(バリ島の文化史的位値づけ;儀礼の精緻化;エンデにおける結婚の語り方;フローレスの哀歌;ジャワの人間観)
第4部 経験と観念(「力」の観念と世界のイメージ;トゥユカ族の災因論と呪文;マムの病いの災い;アラブ・イスラーム世界における「聖」の構造;「女」の表象としての聖母)
第5部 神話的世界と表象(アフリカ狩猟民の動物的世界;鳥・蛇・ジャガー;ポーンペイの創世神話;済州島における巫歌神話の機能;鉄人とシャマン)
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- 和書
- 憲法 (第五版)