蓮如―転換期の宗教者

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蓮如―転換期の宗教者

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  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784096261200
  • NDC分類 188.72
  • Cコード C0015

出版社内容情報

乱世の闇の中で苦しむ民衆に、祖師親鸞の教えを広め、信仰の灯火をともした宗教者・蓮如。とかく世俗権力に迎合した人間・蓮如の実像と思想に多角的に迫る、注目の“真”蓮如論。

 浄土真宗を再興した蓮如は、従来、功なり名遂げた成功者として、あるいは、世俗権力に迎合した組織者として貶められ、また、祖師親鸞の教えをゆがめるものとして、否定的にみられてきた。 しかし蓮如は、戦乱・下克上という暴力が社会をおそい、疫病が蔓延し、多くの人々が死にいたる乱世にあって、親鸞の信仰の明かりを灯し、絶望と悲惨のなかで生きる民衆の苦悩を救おうとした。そして、「罪業深重、五障三従」といわれ差別された女性や、仏教の戒を破らざるをえなかった底辺の人々に対しても、救済のまなざしをそそいだ。また、親鸞の難解な思想を、「御文章」という平易な言葉に置き換えて民衆の間に広め、今でも「蓮如さん」と親しみを込めて読み継がれている。 蓮如はこれまで、あまりにも偉大な祖師、親鸞の陰に隠れ、評価されることが少なかった。しかし、世紀末を迎え混迷の度を深めつつある今、時代の転換期にダイナミックに生きたこの蓮如の思想と生き様こそ、再考し学ぶべきではないだろうか。 本書は、人間蓮如を深く掘り下げると同時に、現代に生きる「蓮如の思想」についてもさまざまな角度から深く考究している。蓮如上人五百回忌記念出版。

内容説明

乱世の闇の中で苦しむ民衆に、祖師親鸞の教えを広め、信仰の灯火をともした信仰者・蓮如。とかく世俗権力に迎合した組織者として貶められがちな人間・蓮如に復権を迫る注目の書。

目次

第1部 蓮如の人間像と信仰の世界(人と思想;水際の上人;“信の世界”の建設者;蓮如の女性観・家族観 ほか)
第2部 蓮如の再発見(蓮如上人の信心;本地垂迹説と真宗信仰;民俗社会に生きる“蓮如さん”;親鸞のめがねを通して見た蓮如 ほか)