出版社内容情報
本書は、1955年前後から現在までを扱います。占領期を脱した日本人は、まずはひたすらに「物の豊かさ」を求めました。質より量、そしてスピードが問われる時代の始まりでした。それは私たち日本人が主体的に選んだ道ですが、高度経済成長に象徴される経済的な「豊かさ」の達成過程は、産業・生活・文化・自然環境などあらゆる面で、大きな変容を引き起こしました。そして変容がもたらした社会の歪みや矛盾は、特定の人々や地域へのしわよせとして現われました。本書は、そのしわよせを強いられた存在としての「女性」「農漁業」「沖縄」などに注目しながら、私たちはみずから何を選び、何を失ってきたのかを、社会的側面を中心にみていきます。
シリーズ完結巻!
荒川 章二[アラカワ ショウジ]
監修
内容説明
物質的繁栄を求めた私たちが得たものとは。高度経済成長からバブルを経て混迷と閉塞の時代へ。
目次
はじめに 私たちが選んだ道
第1章 「戦後社会」をめぐる対抗―一九五五年(豊かさへの離陸;戦後憲法的世界の広がり;沖縄と安保体制)
第2章 戦後大衆社会の成立―一九六〇年代(都市化と消費社会;欲望達成を支えた社会構造;欲望への異議申し立てと豊かさの質の提起;占領下沖縄と日本復帰;旧植民地・民衆と日本の戦後)
第3章 豊かさの成熟とゆらぎ―一九七五年頃(経済大国と過労働社会;総中流の時代と深部の変動;「戦後日本」への問い)
第4章 「戦後」からの転換―一九九五年頃(国内外の転換と新秩序;再編のしわ寄せ)
著者等紹介
荒川章二[アラカワショウジ]
静岡大学教授。1952年静岡県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専攻は日本近現代史。地域やそこに住む人々と、軍隊や工場、ニュータウンなど外から進入してくる政治的意思との間に生じる関係に注目して、地域や人々がどのような選択をし、どのように変わっていったのかを追っている。社会史・社会運動史から政治史を浮かび上がらせることが目標である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
shiggy
へたれのけい
しびぞう
鐵太郎
-
- 和書
- 増山超能力師大戦争