出版社内容情報
賛美歌の歌詞の意味することを音楽で語る。オルガン・コラールを中心とするバッハ全作品中でもその表現の多様さと、多彩な旋律の展開において、特筆すべき巻といえます。新録音多数収録。どうぞご期待下さい。
「バッハ全集」第13回配本は「オルガン曲(2)」です。本全集も余すところ3巻、いよいよ大詰めです。今回配本の「オルガン曲(2)」ではプロテスタント教会の讃美歌(コラール)に基づくオルガン曲を中心に収録しました。讃美歌の意味する歌詞の内容を音楽で語ることになります。それにしても何という多様な展開でしょう。自らもオルガン演奏をしたシュヴァイツアー博士は、かつて、《オルガン小曲集》(BWV五九九?六四四)をさして「これは音楽史全般における最大の出来事の一つである」とさえ述べています。またバッハ晩年の《18のコラール》(BWV六五一?六六八)はその表現の多彩さにおいて、傑作《ロ短調ミサ曲》に匹敵する作品群といわれています。このように、今回の「オルガン曲(2)」は本全集の中でも一つの大きな山脈を形づくる作品群と申せましょう。全集刊行に当たり行われたサイモン・プレストンの新録音もまた魅力の一つです。書籍の方は、概説を三宅幸夫氏、作品論にシュルツェ、ツェンダー、横坂康彦の各氏、カラー特集「祈りの構図」に小池寿子、エッセイに皆川達夫、阪田寛夫の各氏、特集に片山千佳子、田辺幹之助、中村雄二郎、高階秀爾、西原稔の各氏他、内外の力