出版社内容情報
第3巻にはコラール・カンタータを中心にバッハの教会カンタータの名作が収められています。BWV82《われは満ち足れり》やBWV106《神の時は最善の時なり》など総39曲。カンタータの歌詞はすべて口語新訳。責任編集は礒山雅氏。カンタータにまつわる聖句の引用や、一曲一曲の詳細な作品解説によって、カンタータの作品の内部まで踏みこんで鑑賞することができます。連載の中村雄二郎氏、高橋秀爾氏の哲学、美術史からの論考も魅力です。
バッハ全集の中でも全体の3分の1を占める「教会カンタータ」はその中核ともいうべきものです。今回の「教会カンタータ(3)」にはいずれ劣らぬカンタータの名作が収められています。たとえばBWV82《われは満ち足れり》は中間部にすばらしいバスの独唱をもつ名作。この作品に流れる死への安らかな思いがみてとれます。またBWV106《神の時は最善の時なり》はバッハの作品の中で最も好きな曲と挙げる人がいるほどの感動的な名作。この第3巻は他にコラールの全詩節を歌詞にとったBWV98100107。牧歌的な魅力のBWV85104112。また管弦楽組曲第4番の序曲への転用で知られる《われらの口を笑いで満たし》BWV110など名作揃いです。演奏はアーノンクールとレオンハルトの今や古典的名演ともいえる古楽器を使用したすばらしいものです。書籍は、概説、カンタータ歌詞対訳(すべて口語新訳)、作品解説を礒山雅氏。「ワイマール時代のカンタータ・カレンダー」をホーフマン氏。「バッハの筆跡をめぐって?」小林義武氏。カラー特集「天国と地獄」鈴木杜幾子氏、エッセイに杉山好氏。特集に菊池良生氏、笠原潔氏。連載に中村雄二郎氏、高階秀爾氏。いずれも力作揃いです。
目次
1 バッハの芸術
2 バッハ、人と音楽
3 バッハとその時代精神
4 バッハの作品
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