出版社内容情報
インド、東南アジア、シルクロード、中国、朝鮮、そして日本。長年にわたり、飛天研究を重ね、東洋各地の仏教遺跡に美しく翔舞する飛天を訪ね歩いてきた画家吉永邦治の、写真と絵、スケッチによる飛天の美の集成。
インドに生まれ、仏教の東漸とともに各地に広まっていった飛天は、それぞれの地域と時代の特徴を反映し、さまざまな変化をとげながら、今もなお、各地の仏教遺跡にその美しい姿をとどめている。楽を奏し、翔舞し、仏法を賛嘆する飛天の優美な姿に魅せられた画家吉永邦治は、30年にわたり飛天を訪ね、遥かな旅を重ねてきた。アジェンダ、エローラ、ボロブドゥール、アンコール・ワット、ガンダーラ、バーミヤン、敦煌、雲崗、龍門、慶州、奈良…。本書は著者のライフワークともいうべき飛天の研究をもとに、著者による写真や絵、スケッチによって、東洋各地の飛天の魅力を余すとこなく伝える。
内容説明
インド、東南アジア、シルクロード、中国、朝鮮、そして日本。飛天に魅せられた画家吉永邦治が、写真、絵、スケッチでたどる飛天の道。東洋各地の飛天ガイド。
目次
第1章 インド―生まれたての飛天
第2章 東南アジア―みずみずしい飛天
第3章 西域地方―慈愛をささやく飛天
第4章 シルクロード―異民族の心に咲いた天界の飛天
第5章 中国大陸―深山幽谷の飛天
第6章 朝鮮半島―心身にやどる飛天
第7章 日本―聖山や湖面に舞う飛天
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tsubomi
7
2017.11.17-11.22:平等院鳳凰堂で飛天に出会って以来の飛天ファンですが、アフガニスタン展を見に行ってバーミヤンの石窟の壁~天井に描かれた画に西洋と東洋の融合した天使のようなのがいたのが気になって、飛天と天使の共通点を探りたいと漠然と思っていました。この本では古代のインドや中東や中国での神話や伝承を交えながら飛天の成り立ちや各国や地域での違いについて写真入りで解説していて興味深い内容。飛天の羽が中国に入って衣に変わって日本に伝わったり・・・。東西文化交流の産んだ逸品だと思います。2017/11/22