出版社内容情報
●上林 暁 薔薇盗人/晩春日記/聖ヨハネ病院にて/月魄/春の坂/白い屋形船/ジョン・クレアの詩集/朱色の卵/ばあやん/ブロンズの首/極楽寺門前/半ドンの記憶/造り酒屋/暮色日記 ●和田芳恵 厄落し/接木の台/抱寝/雪女/暗い流れ ●野口冨士男 耳の中の風の声/ほとりの私/なぎの葉考/散るを別れと/風のない日々 ●川崎長太郎 裸木/抹香町/ひかげ咲き/鳳仙花/山桜/彼/忍び草/七十歳/埴輪の目 ●八木義? 海豹/仮面の陰に/胡桃/風祭/一枚の絵/八ヶ岳/羽根のように/北満の落日/遠い地平 ●木山捷平 大陸の細道/耳学問/苦いお茶/茶の木/木山捷平詩抄 ●檀 一雄 リツ子・その愛/花筐/光る道 ●外村 繁 筏
井上 靖[イノウエ ヤスシ]
編集
山本 健吉[ヤマモト ケンキチ]
編集
中村 光夫[ナカムラ ミツオ]
編集
吉行 淳之介[ヨシユキ ジュンノスケ]
編集
高橋 英夫[タカハシ ヒデオ]
編集
磯田 光一[イソダ コウイチ]
編集
小田切 進[オダギリ ススム]
著・文・その他
巌谷大四[イワタニダイシ]
著・文・その他
上林 暁[カンバヤシアキラ]
著・文・その他
和田 芳恵[ワダ ヨシエ]
著・文・その他
野口 冨士男[ノグチ フジオ]
著・文・その他
川崎長太郎[カワサキチョウタロウ]
著・文・その他
八木義徳[ヤギヨシノリ]
著・文・その他
木山捷平[キヤマソウヘイ]
著・文・その他
檀 一雄[ダン カズオ]
著・文・その他
外村 繁[トムラシゲル]
著・文・その他
内容説明
人生の機微、日常の肉的葛藤、生きた肉声が溢れる私小説群。昭和文学初めての集大成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
91
この第14巻には、上林暁、和田佳恵、野口富士男、川崎長太郎、八木義徳、木山捷平、檀一雄、外山繫の作品が収められています。上林、檀の作品の幾つかは読んだことがありますが、その他の作家の作品は読んだことがなく読むのにかなり時間がかかりました。ほとんど短編が多く、作家の生きた時代性を感じさせるものやエッセイ的な感じを与える作品が多いように思いました。野口の作品が一番印象に残りました。2023/09/21
みずさわゆうが
2
川崎長太郎を読む。百年文庫所収の作品から読み続けると、長太郎の螺旋を描きながらの人生が実に味わえる作りとなっている。 ねっとりした人間関係は私小説の定番だが、そこに「生理的な性(性欲)」を描写するのが新鮮。もちろん、現代の鴨長明的ミニマリストの暮らしもゆかしく、「抹香町」ももちろん良いし、「帰ってっ!」のあとの「又きてっ。」と、更にひと鞭、の下りは実にリアルでかつシャープな驚きがあるが、それ以上に「ひかげ咲き」のお春のいじましさが実によい。「忍び草」と私小説群との比較も面白い。 2022/10/14