小学館ライブラリー 大系 日本の歴史〈１〉日本人の誕生

佐原 真【著】

小学館（1992/08発売）

• サイズ A6判／ページ数 449p／高さ 15X11cm
• 商品コード 9784094610017
• NDC分類 210.1
• Cコード C0321

出版社内容情報

数十万年前、日本列島にはじめて石器があらわれる氷河時代から、邪馬台国の登場まで、発掘現場の興奮をそのままに、世界の民族例との豊富な比較をおりまぜて解説します。

目次　いつから日本人か?はじめに?　日本人・日本文化　過去と現在、日本と世界　いま、考古学は　岩宿時代の日本　ゾウを追って来た狩人たち／化石人骨の歴史／「岩宿時代」と考古学　石の刃の威力　石器の作り方／最古の石器を求めて／岩宿時代の変遷　土器と弓矢とイヌと　道具と技術の革新／弓矢とイヌの出現／縄紋土器の発見　縄紋土器の意味をさぐる　山の幸　恵まれていた縄紋人／ドングリを食べる生活／縄紋農耕をさぐる　イノシシとシカ　海の幸　貝塚は語る／魚影を求めて　縄紋人と現代人　縄紋人の体つき／縄紋人の健康診断／縄紋人の死にかた　住まいと環境　竪穴住居の生活／村の景観／縄紋文化の性格　冠婚葬祭　葬と墓地／家族・村びと・結婚／呪術の世界　米の文化　稲作の伝来／稲作の広がり／弥生米と田植え／農民の土器　食用家畜の欠如　鉄と青銅の世紀　金属器の登場／青銅の祭器／戦いにそなえる村　武器と戦争の始まり　邪馬台国前後　倭人の登場／邪馬台国と卑弥呼／弥生文化の周辺　日本の誕生?おわりに?　『魏志』倭人伝・読み下し文　補注　参考文献　　索引

内容説明

十数万年前の石器が出土した宮城県馬場壇Ａ遺跡から、１７００年前の邪馬台国候補地まで、発掘現場の興奮をそのままに描く、新しい日本の誕生。イヌイットやコイサンマンなどの世界の民族や先史例との比較も豊富で多彩。

目次

いつから日本人か―はじめに
岩宿時代の日本
石の刃の威力
土器と弓矢とイヌと
山の幸
海の幸
縄紋人と現代人
住まいと環境
冠婚葬祭
米の文化
鉄と青銅の世紀
邪馬台国前後

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[sine_wave]

旧石器時代から弥生時代まで。私が教科書で習った内容からは、研究がずっと進んでいる。岩宿での発見が一つのキーワードになってるかも。順次このシリーズを読んで行きたい。

2020/08/13

[takashi1982]

著者の佐原真(1932－2002)はかつて国立歴史民俗博物館館長などを勤めた。ハードカバーで発売されたのが1992年であり、ここで取り上げられている学説は一昔前のモノも少なくない（例えば、稲作起源の説明など）。しかし、専門用語ばかりが飛び交う考古学の分野において、はじめて当時の人々の生活や世界観がわかりやすく解説されているものと言える。一例を挙げれば、なぜ、稲の収穫時、根本から稲を刈らずに稲穂だけを石包丁で切り取るのか？　高校日本史では素通りしてしまうことを丁寧に説明している名著である。

2011/05/08