出版社内容情報
1936年、ベルリン。第12回オリンピックの開催地はヘルシンキVS東京の決戦投票に…。満州事変を起こし、国際連盟を脱退した世界の孤児・日本に勝ち目は? いま国際政治の裏面が明かされる。
1936年、ベルリン、ホテル・アドロン鏡の間。次の第12回オリンピック(1940年)の開催地は、ヘルシンキと東京の決戦投票となった。1931年に満州事変を起こし、翌年「満州国」建国、1933年には国際連盟を脱退して世界の孤児となった日本に勝ち目はあるのか? 「侵略国」と日本を非難するアメリカ、抗議し続けてきた中華民国はどんな態度をとったのか? イギリスは? フランスは? ドイツは? そしてアメリカの植民地だったフィリピンの委員はどこに投票したのか? 7月31日、世界のIO C委員による秘密投票は、36対27の大差で東京が勝った。どの国の誰が、なぜ、はるかに遠い極東の東京に投票したのか? さらにやっとの思いで勝ちとったこの「紀元二千六百年オリンピック」は、なぜ開催されなかったのか? アジア初のIOC委員となった嘉納治五郎の活動を中心に、日本が初めてオリンピックに参加した1912年ストックホルム大会以来の、日本と世界の政治とスポーツの動きと謎を追った渾身のノンフィクション。
内容説明
今初めて解き明かされる渾身のノンフィクション!「紀元2600年東京オリムピック」決定の謎を追う!。
目次
そのとき、昭和天皇は…
それは東京羽田競技場からはじまった
嘉納治五郎の登場
ストックホルムの白夜の中で
ブラウン旋風が日本を襲った
八幡大菩薩よ、我を守り給え
リヨンの夕暮
第一次世界大戦が終った後の「上海新公園」
孤立するドイツ
ロサンゼルス・オリンピックに賭けた男〔ほか〕