出版社内容情報
幕末、思わぬ漂流から渡米、苦難の末に帰国したジョン万次郎。彼のもたらした航海術、捕鯨術、電信、語学、写真などは日本の近代化に大きく寄与した。150余年を経た今、万次郎の実像を直系の子孫が語ります。
?目次? はじめに 1 漂流 1 運命を分けた黒潮の謎 2 漂流経路 3 鳥島に漂着した人々 4 鳥島 5 鳥島での万次郎 2 アメリカ生活 1 ニューベットフォード 2 フェアヘブン 3 今と昔のフェアヘブン 3 『漂巽紀略』 1 『漂巽紀略』の生い立ち 2 内容 4 外国事情 1 テレカラーフ 2 馬の話 3 黒船の来航 4 アメリカ事情 5 ペリーに会っていない
内容説明
日本の夜明けに、坂本龍馬を始め多くの人に大きな影響を与えたジョン万次郎。漂流から百五十年余、直系子孫が語る波乱に満ちたその生涯。
目次
1 漂流
2 アメリカ生活
『漂巽紀略』
4 外国事情
5 航海書と英語の本
6 咸臨丸
7 咸臨丸みやげ
8 捕鯨
9 ホーツン事件
10 晩年
11 中浜家に伝わっている話
12 万次郎の末裔たち
感想・レビュー
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みちちゃん
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万次郎は外食し残った分を必ず折箱に詰めさせ持ち帰り乞食に渡して親しくしていた。政府の役人が注意すると「あなたが立派な役人になったのはあなたがもっている運命。乞食たちは何かの運命でそうなったのだろう。私は彼らを憐れむのではなく本来人間はみな同じなのにそのような運命になった無情を悲しむのだ」ちょうど人間形成の年頃であった万次郎が、アメリカで身につけた最も大きなものは、命を助けてくれた船長の示してくれた「隣人愛」だった。大名に対しても堂々とアメリカの選挙制を述べたという。船長と万次郎の家が今も交流が続いている。2023/09/16