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出版社内容情報
異形の祭が、千年の都を狂乱に染める――。
まどろみから目覚めると、そこは「はざま」だった。
現世とも幽世ともつかぬこの場所には、さまざまなものが眠っている。
久遠の恩讐に沈む館、庚申の夜を蝕む呪縛、潰えた野望の残滓。
そして、忘れてはいけなかった記憶さえ――。
怪しい街に迷い込んだ撫子とアマナは、奇妙な縁に巡り合う。
同窓の女学生達、「はざま」を探る案内屋ドラセナ。
そして、荒れ狂う吹雪のような獄卒カシャリ。
ひょんなことから始まった同年代の友達とのふれあいは、少しずつ撫子の世界を広げていく。
一方、戦いの影響から九尾の記憶に苛まれるアマナは、撫子から遠ざかろうとしていた。
互いを想う心がすれ違うなか、撫子とアマナの不安定な絆を試す怪異が起こる。
「あなたと見る景色、わたしは好き」
「君と同じ景色を見ていたらと、心から思うよ」
絡み合う因縁は、やがて二人のみならず京都までもを異形の祭りへと堕とす。
狂乱に染めあげられた京都を、「化物とヒトとのあわいに揺らぐ少女たちは駆け抜ける――。
うつくしくもおそろしい少女鬼譚、繰り返す縁の第四巻。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
27
現世とも幽世ともつかぬ「はざま」でまどろみから目覚めた撫子。怪しい街に迷い込んだ撫子とアマナが奇妙な縁に巡り合う第4弾。久遠の恩讐に沈む館、庚申の夜を蝕む呪縛、潰えた野望の残滓が眠る場所で出会う、撫子と繋がり荒れ狂う吹雪のような獄卒カシャリ。そして同窓の女学生たちや「はざま」を探る案内屋ドラセナ。それらとの出会いが撫子が世界を広げていく一方で、戦いの影響から九尾の記憶に苛まれ撫子から遠ざかろうとするアマナという構図でしたけど、京都の祭りそのものを力に変えて、因縁に決着をつけた結末はなかなか良かったですね。2025/06/17