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出版社内容情報
絆と呪縛、ままならない家族の物語
「ずっと、操の優しいお兄ちゃんでいてね」
槻ノ木汐の妹ーー操は、汐のことを軽蔑している。
昔は、誰よりも慕っていた兄だった。
だがあの日、汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、かつての憧憬は消え去った。
なぜ、そんな姿をしていたのか。原因はなんなのか。兄の変化はいつ訪れたのか。それとも、最初からそうだったのか。
理由を知るため、操は回想する。現在から過去に遡りながら、汐の生涯を辿った。
父の再婚。紙木咲馬との邂逅と別離。最愛の母の死。そして、兄と結んだ約束。
汐の抱える葛藤が見えてくるにつれ、槻ノ木家に刻まれた悲哀も明らかになっていくーー。
内容説明
槻ノ木汐の妹―操は、汐のことを軽蔑している。昔は、誰よりも慕っていた兄だった。だがあの日、汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、かつての憧憬は消え去った。なぜ、そんな姿をしていたのか。原因はなんなのか。兄の変化はいつ訪れたのか。それとも、最初からそうだったのか。理由を知るため、操は回想する。現在から過去に遡りながら、汐の生涯を辿る。父の再婚。紙木咲馬との邂逅と別離。最愛の母の死。そして、兄と結んだ約束。汐の抱える葛藤が見えてくるにつれ、槻ノ木家に刻まれた悲哀も明らかになっていく―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
42
汐の妹・槻ノ木操の視点で、過去に槻ノ木家で起こった出来事と、咲馬の介入と別離を描く今回。母親の死、父親の再婚で迎えた新たな”母”、そしてずっと頼りにしていた「お兄ちゃん」の汐のカミングアウト。最も多感な時期にかくも大きな変化に曝されることになった操は、さぞ複雑な思いを抱えることになっただろうなと心が痛くなります。それだけに今回、「母」である雪がみせた「親」としての子供達との向き合い方(というか彼女は一貫して同じスタイルなのだろうけど)には、非常に感銘を受けました。最後の咲馬の告白は物語をどう動かすのか…。2024/06/25
よっち
36
昔は、誰よりも兄を慕っていた槻ノ木汐の妹・操。今は汐を軽蔑する彼女の視点から絆と呪縛、ままならない家族の過去から今が語られる第四弾。汐がセーラー服を着ているところを目撃した瞬間に、消え去ったかつての憧憬。なぜこんなことになってしまったのか。操の視点で過去に遡りながら辿る汐の生涯。母を亡くして二人で支え合ってきて、父親の再婚で確実に変わってゆく生活。そんな状況であんな変化があったら簡単には認められないのも分かるような気がしますね。いろいろありましたけど最後の決断でどうなるのか、次巻の最終巻を期待しています。2023/12/16
星野流人
35
表紙の通り、汐の妹、操の物語。前半パートでは汐と操がどう生きてきたのか、これまでの槻ノ木家家の物語がじっくりと描かれています。操が、女の子として生きている今の汐を受け入れられない理由、それに至る道筋が丁寧に描かれていて良かったです。そして継母である雪さんのことを受け入れられない理由も。後半では操の家出から端を発して、流れるように物語が動き出します。なんというかこのシリーズは思わぬところから解決への流れが生まれていき、それに身を預けて読み進めるのがとても気持ちいいです。2024/02/11
真白優樹
18
冬になり、受験勉強の方に考えがシフトし始める中、操が過去を振り返りつつ汐への思いを回想する今巻。―――変わってしまった貴方でも、家族と言う思い、だけは。 過去を段々と遡り、まだ母親がいた頃、その死等にも触れつつ汐が抱えていたものを操の目から見ていく巻であり、すれ違っていた家族が、操の家出を切っ掛けに向き合っていく、新たな触れ方がある巻である。クリスマスは潰れ新年、そこで告げられる咲馬の思い。果たして新しい季節が迫る中、汐は何を選ぶのか。二人の関係はどこへ落ち着くのか。 次巻も勿論楽しみである。2024/01/08
じお
13
★★★★☆ 汐が咲馬に聞かれ思い出を回想していた頃、妹・操もまた大好きな兄との、槻ノ木家に刻まれた思い出と悲しみを振り返っていた、反抗期ムズイと思う青春恋愛小説第4巻。面白かったです、正直操の態度ややってる事は間違いなく良くないわけですが、ただ母親は亡くなり、反抗期で、しかも大好きなカッコいいお兄ちゃんが可愛いお姉ちゃんになりましたって言ったら、情緒無茶苦茶になっても仕方がないとは思います、そんな操と再び兄妹としての仲を、そして新たに家族の形を見つけようとする話で、→2024/02/07
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