内容説明
海で父を失った少女ペリは、海に執着する王子キールに出会い、どこか親近感を覚える。ある時ペリがキールに頼まれるまま、見よう見まねの「呪い」を海に流すと、黄金の鎖をかけられた海竜が現れた!さらには、その騒ぎの中に現れた謎の魔法使いリョウの魔法から、思いもよらぬ出来事がおこり…!?さまざまな形で海に心を捕らわれた少年少女たちの解放を描く幻想ファンタジー。
著者等紹介
マキリップ,パトリシア・A.[マキリップ,パトリシアA.][McKillip,Patricia A.]
1948年アメリカのオレゴン州生まれ。14歳のころから小説を書きはじめる。『妖女サイベルの呼び声』で1975年、『影のオンブリア』で2003年世界幻想文学大賞を受賞。“幻想の紡ぎ手”と称されるファンタジーの名手
柘植めぐみ[ツゲメグミ]
翻訳家・作家。島根県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cecilia
11
挿絵がない方がよかったなー。主人公の髪形が気になって気になって…… 私は海の王子より陸の王子の方が断然好きである。 ケアリーの性格は、説明に書いてある「おっとりしていて少し夢見がち」というより「現実の自分を否定して本当の自分はもっと高みにいるはずだと思っている、見ててイタイ子」な印象をうけたよ(汗)2011/09/03
紅瑠
9
マキリップ。ルルル文庫に入っているなんてビックリでした。ルルルは守備範囲が広いのだそうですね。表題の通り取り替え子のファンタジー。最初は訳が熟れない感じがして読みにくかったのですが、次第に引き込まれて読了。生活が海に直結した小さな町。海に執着する王子と請われるままに呪いを海に流した少女、不思議な魔法使い。海に心を捕らわれた(繋がれた)心の解放の物語。2012/10/10
ゆり
7
海や魔法や人ならざる者や描写が独特の雰囲気を持っていて、最初は馴染みづらかったものの気が付けばひきこまれてしまいました。複雑な事情を抱える少女ぺリが非日常の世界のひとたちと交流していく過程で変わってゆく様が良かった。私は特にキールに思い入れがあったのでなんだかラストは納得はしたけれどちょっと胸に切なかった。王様の二人の子どもと愛した女性への心情を語る場面が好き。2017/04/23
チョコ大福
6
海に惹かれる人たち。海から解放される人もいれば、逆の人もいる。何が幸せなのだろうか?いつものマキリップ話のようにラブの部分もあったけど、そのラブの部分が少し寂しかった。でも、ラストが……。希望が持てます。2010/01/25
Ribes triste
5
ラノベの装丁ですが、中身はしっかりパトリシア・マキリップのファンタジーでした。海の国の取り替え子キール王子と、海に心を奪われてしまった母を持つぺリ。それぞれが自分の人生の行き先を見つけていくストーリーがとても良かったです。2016/12/31
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