小学館文庫<br> 千年の夢―文人たちの愛と死〈下巻〉

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小学館文庫
千年の夢―文人たちの愛と死〈下巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 393p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094150049
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

名手・齋藤なずなが鮮やかに描く愛と哀しみの近代日本文学史。伝説の作家・岡本かの子の凄まじく奔放な生が衝撃を与える「堕天女」「聖家族」、定説に挑み宮澤賢治の恋の真相に迫った「恋文」など、傑作9話を収録。

作家たちの知られざる素顔を齋藤なずなが独自の感性で描き切った傑作短編集。岡本かの子の奔放な生とそれを支えた夫・一平の並外れた愛情が衝撃的な「堕天女」「聖家族」、定説に挑んで宮沢賢治の恋の真相に迫る「恋文」、あまりに短かった天才・樋口一葉の生涯を綴る「門」、晩年の太宰治の痛ましい心象風景を描いた「傷にしてナイフ」など9話を収録。作者自身の言葉と中野翠のエッセイを加えた「齋藤日本文藝史」の決定版!!

内容説明

神にも似た創作という行為と、人間としての情愛の間で揺れ動き苦悩した文学者たちの姿をとらえた傑作シリーズ。奔放な生を貫き通して伝説の作家と言われた岡本かの子と、彼女を支えた夫・一平の並外れた愛情が衝撃を与える『堕天女』『聖家族』、宮沢賢治の恋の真相に迫る『恋文』、享年二十四歳―あまりに短か過ぎた天才・樋口一葉の生涯を綴る『門』、晩年の太宰治と周辺の女たちを描いた『傷にしてナイフ』、岡倉天心が悠久の美への想いを語る『千年の夢』など名作九話。名手・斎藤なずなが鮮やかに描き切った愛と哀しみの近代日本文学史、ここに完結。

目次

第1話 堕天女―岡本一平と岡本かの子
第2話 聖家族―岡本かの子をめぐる男たち
第3話 恋文―宮沢賢治と保阪嘉内
第4話 葛の花―武者小路実篤と房子
第5話 門―樋口一葉をめぐる男たち
第6話 傷にしてナイフ―大宰治をめぐる女たち
第7話 心猿―島崎藤村と駒子
第8話 子象と雀―北原白秋と江口章子
第9話 千年の夢―岡倉天心と九鬼波津子

著者等紹介

斎藤なずな[サイトウナズナ]
1986年、第二一回ビッグコミック賞に『ダリア』で入選しデビュー。イラストレーターとしての経歴を生かした情感あふれるタッチで人々の心の襞に焦点を当てた作品が、共感と高い評価を呼んでいる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロミ

48
上巻に負けず劣らずの素晴らしい傑作揃い。息を詰めて読みました。岡本かの子がすごいインパクトだ。力作です。宮沢賢治のプラトニックな男同士の恋もいい。何故だか泣けて仕方なかったのが「葛の花」武者小路実篤と妻・房子の話。胸がえぐられます。樋口一葉のジットリ冷静沈着な感じも切ない。太宰が主人公の「傷にしてナイフ」(どうですかこのタイトル最高すぎません?)はサッちゃんの献身がつらい…太宰、太宰よー!と叫びたくなった。北原白秋のクズぶりには怒りが。岡倉天心の話は壮大だった。心底惚れ惚れする漫画ばかりだ。2016/08/06

sasha

8
岡本一平・かの子・太郎の芸術家一家を描いた冒頭の2章「落天女」「聖家族」だけでお腹いっぱいになるほど内容が濃い。文人たちと異性との恋愛がテーマの本書だが宮沢賢治だけは作者も苦労したようで、親友・保坂嘉内との同性同士の友情を描いている。『銀河鉄道の夜』のカンパネラのモデルとも言われる保坂氏。ならば、賢治はジョバンニか。島崎藤村の作品は好きなんだけど、とことん人でなしなんだよな。2019/06/30

Hiroki

3
豊島区立図書館 絵や音楽が文学と決定的に違うのは、言い訳や誤魔化しをやると、やってる傍から直ぐにばれるという事だろう。なずなさんの人柄や粘る性格が絵から滲み出て、その長所は恋や愛や性の現実に真正面から向き合う特色を持っている。ヒロインの眼は絵師上村一夫に通じるものがあって、控えめながらも強かに自己主張する。情報機器の悪進化が表現の説得力をボロボロに劣化させ、虚構であればまだ許せるが法螺話に堕落せしめたのには呆れ果てる。そんな状況に竿挿すなずなさんは灯台のような人だ。2024/04/27

山吹

0
岡本一平、岡本かの子、宮沢賢治、武者小路実篤、樋口一葉、太宰治、島崎藤村、北原白秋、岡倉天心。岡本家の狂い感が凄い。2014/12/21

kentaro mori

0
特に宮沢賢治の回には驚いた。2018/04/25

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