出版社内容情報
誘拐された幼女は、その家で何を見たのか
一人娘・真由が誘拐されて一か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀にかかってくる「おたくの真由ちゃんが死体で発見されました」といういたずら電話の主とは・・・・(第一章「談合」)。
真由ちゃん誘拐事件から2か月後、同じ町内に住む24歳の会社員・鈴木航介が死体で発見された。何者かに殺されたとみられているが、不思議なことにその表情には笑みが浮かんでいた。同僚の久保和弘はその1週間前、経理部員である航介から不正を指摘されていた。そして、航介の携帯にいまも届くメールの中に衝撃的な一文を発見する(第二章「追悼」)。
渡亜矢子は真由ちゃん事件の犯人を追っている刑事。無事に戻ってきた幼児から証言を引き出すのは容易ではなかったが、工夫を重ねて聞き出した犯人像に近い人物を探し当て、ついに逮捕にこぎ着けるが・・・・(第三章「波紋」)。そして最終話、すべてのエピソードが1つの線になり、事件の背景に「彼かが誰かを守ろうとした物語」があったことを知る(「第四章 再現」)。日本推理作家協会賞に輝いたベストセラー『傍聞き』の気鋭作家が「優しさの中にある悪意」を世に問う長編ミステリー。
【編集担当からのおすすめ情報】
2005年に『陽だまりの偽り』で鮮烈デビュー、2作目『傍聞き』で08年の日本推理作家協会賞短編部門を受賞した長岡弘樹。本書は2010年に発表された3作目で、文庫化にあたり念入りな改稿を行なった。ミステリー好きを満喫させる、複雑な構造を持った、温かな読後感の長編である。
内容説明
一人娘・真由が誘拐されて一か月、役場の仕事に復帰した白石千賀は、入札業者の不審な電話に衝撃を受ける(「談合」)。誘拐事件から二か月後、同じ町内に住む二十四歳の会社員・鈴木航介が死体で発見され、不思議なことにその表情には笑みが浮かんでいた。同僚の久保和弘はその一週間前、経理部員である航介から不正を指摘されていた(「追悼」)。誘拐事件を追っていた刑事・渡亜矢子は、地道な捜査を続け、ついに犯人像に近い人物にたどり着くが…(「波紋」)。すべてのエピソードが一つの線になり、事件の背景に「誰かが誰かを守ろうとした物語」があったことを知る(「再現」)。誘拐された幼女はその家で何を見たのか!?ベストセラー『傍聞き』の気鋭作家が「優しさの中の悪意」を世に問う。
著者等紹介
長岡弘樹[ナガオカヒロキ]
1969年山形県生まれ。筑波大学第一学群社会学類卒業。団体職員を経て、03年、第二十五回小説推理新人賞を受賞。08年には『傍聞き』で第六十一回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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