小学館文庫<br> おろち―olochi,super remix ver.

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小学館文庫
おろち―olochi,super remix ver.

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  • サイズ 文庫判/ページ数 173p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094087116
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

奇才・楳図かずおの名作を、天才が小説化!

100年に一度、長い眠りにつくことによって不老不死の体を保ち、人の世をさまよい続ける謎の美少女“おろち”。
 行く先々で起こる、人の業から生まれる悲劇――惨劇を、時に自らの不思議な力を介入させつつ“おろち”は見つめ続ける。
 そんな“おろち”が家政婦として潜り込んだ門前家には、二人の美しい姉妹がいた。姉妹の母親は、活動写真の大スター女優。その母親の跡を継ぐべく、姉妹は厳しい英才教育を受けている。
 ある日、母親は活動写真のプロデューサーらを引き連れて帰宅をする。その後、自宅の映写室で上映された新作を見ていた時、アップにされた自分自身の顔を見て母親の顔色が突然変わる。
 その理由――門前家の女に連綿と受け継がれてきた血の秘密が、やがて一家を崩壊へと導いていく‥‥。

 まんが『おろち』を愛してやまない小説家・嶽本野ばらが描く、オリジナル・エピソード満載のもう一つの『おろち』。
 名人・桂米朝の怪談噺の型を隠し味にして、独特のエスプリとユーモアを随所に織り込んだスーパー・リミックス・ヴァージョン。無類の面白さをご堪能ください!

【著者紹介】
小説家。エッセイスト。京都府宇治市生まれ。1998年『それいぬ――正しい乙女になるために』(国書刊行会、後に文春文庫)で、エッセイストとしてデビュー。2000年『ミシン』(小学館文庫)で、小説家デビュー。同作は、単行本と文庫を合わせて16万部に達するベストセラーとなった。03年『エミリー』、04年『ロリヰタ。』が、二年連続三島由紀夫賞候補となる。04年には映画化された『下妻物語』(単行本は02年刊行)が大ヒットした。この他の弊社刊行の小説作品は以下のとおり。01年『鱗姫』、『カフェー小品集』、『ツインズ -続・世界の終わりという名の雑貨店』、03年『デウスの棄て児』、『カルプス・アルピス』、04年『ミシン2/カサコ』、05年『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』、07年『変身』、08年『タイマ』、『おろち―olochi,super remix ver.』。公式ホームページURL http://www.novala.quilala.jp/

内容説明

旧財閥・門前家。女優の葵、その娘の一葉と理沙、そして二代に亘り執事兼医師として仕える西条が住むその邸宅に、ある嵐の晩、謎の美少女が訪れる。彼女の名は「おろち」。おろちが家政婦として潜り込んだ門前家には、類い稀な美貌を持つ女達に代々受け継がれる穢れた血の秘密があった。人生を翻弄されてきた西条が全てを語るとき、また新たな悲劇の連鎖が起こる―。おろち、永遠の時を生きる者よ。果たして、最も罪深かったのは、一体誰だったのか。天才・楳図かずおの不朽の名作を、鬼才・嶽本野ばらが新たな世界で魅せる。

著者等紹介

嶽本野ばら[タケモトノバラ]
京都府宇治市生まれ。水瓶座。2000年、『ミシン』で小説家デビュー。2003年『エミリー』、04年『ロリヰタ。』が二年連続して三島賞の候補に。同年に『下妻物語』が映画化され大ヒットを記録(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マムみかん(*ほぼ一言感想*)

17
乙女でもゴスロリファンでもない私(笑)が、なぜ初めて野ばらちゃんの本を手にしたのか? 本屋さんの店頭で、楳図かずお『おろち』の小説化(スーパー・リミックス・ヴァージョン)というポップに、あの怖さを思い出し激しく惹かれたから! カバーが楳図先生のブキミに美しいイラストでないのは残念。 文章は耽美で退廃的な独特の雰囲気があり、怖さより人間の業が招く悲劇の連鎖に哀れを感じました。 ただ、執事兼医者の西条の告白で物語が進むので、「おろち」の存在が薄かったかな。 他のエピソードも小説化希望です! 2012/04/08

メイ&まー

5
楳図かずおの漫画は読んだことがない。鳩山さんの表紙に惹かれて読んでみたのだけど…あまり感じるものがなかった。これはやっぱりあの絵で見せられたほうが、ドラマチックであろうし、怖かろうというもの…。血みどろのあの場面、モノクロだとそれはそれできっと。。2013/08/24

yamacha6n19

2
禁忌に触れたくなる人のココロにすっぽりな美をめぐるお話。門前家の類稀な美しさを持つ女たちは28歳を過ぎると化物のような外見となってしまう。変容が近づくにつれて失うことの恐怖の増大と共に異様な行動をとる門前家の姉妹。執事が「同じ惨劇が繰り広げられようとも私はその血が続くことを望むのだ」と狂気じみ度MAXなことをしちゃいます。一瞬の儚い美しさに感動する日本人だからこそ作れる話なのかなと。桜の散っていく姿が素敵だなぁと思う方にお勧めな一冊です。2012/04/22

ひねよし

1
映画は見て漫画は未読。ゴシックな雰囲気が小説でもでてる。二階堂ふみがロリィタだったのがびっくり、私もゴスロリバイブルとかKERAとか見てたから親近感わいた。2024/09/09

尚平

1
楳図かずお氏原作の『おろち』を嶽本野ばら氏が再構築した作品。 小説にするとその作品の作り込まれ方の緻密さが如実に表現されていて非常に興味深い。 『美』というものは普遍的に存在するが、 認めた瞬間にそれは完成されたものであり、認めた瞬間から崩壊が始まる。 美へ執着する姿は美しくも醜くもあり、さらなる美を生み出すこともあれば、さらなる醜を生み出しもする。 終始、鏡を見せられているかのように展開する物語。 解説は女優の二階堂ふみさん。 非常に可愛い文章なので、こちらにも注目。2019/10/22

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