小学館文庫<br> この世の全部を敵に回して

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小学館文庫
この世の全部を敵に回して

  • 白石 一文【著】
  • 価格 ¥481(本体¥438)
  • 小学館(2012/04発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 157p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094087079
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

直木賞受賞作家渾身の問題作!

戦争、テロ、狂信、犯罪、飢餓、貧困、人種差別、拷問、幼児虐待、人身売買、売買春、兵器製造、兵器売買、動物虐待、環境破壊--。私たち人間は歴史の中でこれらのうちのたった一つでも克服できただろうか。答えは否だ。
 かくも、残酷で無慈悲な世界に生まれ、苦痛と恐怖に満ちた人生を歩まされる「死すべき存在」としての人間。だからこそ、人間には、「愛」が必要だ。ここで注意深く伝えたい「本当の愛」は、憐憫であり、哀れみである。その愛は、死に対して為す術もなく無力であるからこそ、差し述べることのできる遍く広いものである。身の回りの特別な相手だけの幸福を祈ることから離れることができてはじめて、ひとは、貧困、暴力、戦争、差別、迫害、狂信といった諸悪を無力化することに向けて船出をすることができるのである。


【編集担当からのおすすめ情報】
本作発表後、山本周五郎賞受賞、直木三十五賞を立て続けに受賞した白石一文氏にとって、すべての作品に通奏低音として流れるような「声明文」的意味合いをもった、「転換点」となる一作です。

内容説明

「私には一人の息子と一人の娘、妻がいる。私は子供たちのことも妻のことも愛してはいない」「ほんとうに人間は癌のような存在だ。生みの親であるこの地球の生命存続のシステムから一人離脱して、そのシステムをいいように破壊し、無秩序に繁殖しているのだ」五十三歳の妻子ある男の手記は、一見このような人間への全否定の言説で埋め尽くされていく。しかし、彼は、呪詛めいた思いのために、この手記を綴ったのではなかった。白石文学の礎をなすと同時に、最高到達点となる問題作、待望の文庫化。

著者等紹介

白石一文[シライシカズフミ]
1958年、福岡県生まれ。2000年、「一瞬の光」でデビュー。09年、「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」で山本周五郎賞、10年、「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

285
このタイトル見てよ、そしてこの装丁。超クール。タイトル(『この世の全部を敵に回して「も」』と誤解していた=恋愛小説かと)から予想したのとはまったく違う内容、恋愛小説どころか、厭世観に満ちた「人はなぜ生まれて?」的な難解な小説。ことに冒頭はなんだかネガに満ちあふれて、非常に読みにくい内容になっている。再読必要。川上さんのあとがき読んで、フランクル再読したくなったのは、私だけでないはず。ま、いっか、装丁カッコよかったしな。2017/09/07

りゅう☆

94
53歳で亡くなったK***氏による手記。「私は子供たちのことも妻のことも愛していない」と言い切る。生まれる意味、生きる意味とは一体何?生と死は2本のピンで両端を釘付けされた糸として今の人生を生きる。不死、宗教、人の魂、戦争、異常性欲者に殺された娘、裁判、政治…。「なぜこのような残酷な世界に私は生まれさせられたのか」「愛とは死すべき運命を背負わされた全部の生き物への憐憫」すごいぞ、この本。死について延々と途切れることなく綴られている。理解し難い言葉、共感できない部分も多々あり。うーん、私には合わなかった。2020/12/14

にいにい

56
先月末に引き続いて白石一文さんの作品。やはり、難しい。まず、タイトルには、惹かれるよね。で、内容は、読者によって賛否両論だろうな。いろんな感想があるだろう。読み切るのが難しいけど、読み終わって考えさせられる一冊。生と死について、当たり前のことを再認識させられる。ここまで、真面に生を考えている人が何人いるのかな?一部共感。所々そうかな?という感想。ま、読み切って良かった、もう少し考えてみようと思える一冊。無理しながらでも、一読してみて......2014/06/11

カナン

31
何をそんなに大袈裟な、と溜息。「生と死とは何か」というテーマはそれに対して考える暇さえあれば誰もが一度は考える。考えたことも忘れてしまうぐらいあっさりと思考を終えて現世の生活に戻ってくる者もいれば、延々とそれだけを考え溺れ迷い込み、生きながら幽体離脱しかけている者もいる。わざとなのだろうと自分を納得させながら耐えたが、矛盾し続ける語り口は単純に疲れる。人間としての生を想う作者は、それだけ人間が貴く愛おしいと思っているのだろう。藤原新也の「メメント・モリ」がバイブルな自分には特に何も響くこともなく終わった。2014/02/09

あつし@

27
川上弘美さんが解説で上手く読み解いてくれている。(彼女の小説はピンとこなかったけど)この世の理不尽(今作は”死”)をとことん思考する、思考は重く極端に感じられるけど、何故か読まされ、最後のメッセージを聞くことになる。そのメッセージが本当に分かるまで何回か読むことになるかな…。2015/04/05

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