小学館文庫
東と西〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 380p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094086812
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

日本のどこかを描いた意欲的な小説集

突然、左半身だけになってしまった男が、長野・松本での人生最初の記憶と邂逅する『T』。世間の流れに乗れない二十代半ばの仲良し三人組女子が日光への旅であることに気づく『猿に会う』。一万五十歳で生を閉じたはずの河童らしき生物が思わぬ場所に漂着する『極楽』。デザイン事務所見習いの男が謎のインク製造所で働くことになる『赤、青、王子』。江戸の酒問屋の跡取り息子と吉原の花魁との恋の顛末を描いた『すみだ川』。ある習わしに縛られた岡山の一族から脱出した女優の生涯を綴った『東の果つるところ』。日本のどこかを描いた意欲的な短編集。

【編集担当からのおすすめ情報】
2月刊行予定の「東と西 2」とあわせ、二か月連続の刊行となります。

いしい しんじ[イシイ シンジ]
著・文・その他

栗田 有起[クリタ ユキ]
著・文・その他

西 加奈子[ニシ カナコ]
著・文・その他

藤谷 治[フジタニ オサム]
著・文・その他

森 絵都[モリ エト]
著・文・その他

池田 進吾[イケダ シンゴ]
著・文・その他

内容説明

突然、左半身だけになってしまった男が、長野・松本での人生最初の記憶と邂逅する『T』。世間の流れに全く乗れない二十代半ばの仲良し三人組女子が日光への旅であることに気づく『猿に会う』。一万五十歳で生を閉じたはずの河童らしき生物が思わぬ場所に漂着する『極楽』。デザイン事務所見習いの男が謎のインク製造所で働くことになる『赤、青、王子』。江戸の酒問屋の跡取り息子と吉原の花魁との恋の顛末を描いた『すみだ川』。ある習わしに縛られた岡山の一族から脱出した女優の生涯を綴った『東の果つるところ』。日本のどこかを描いた意欲的な小説集。

著者等紹介

いしいしんじ[イシイシンジ]
1966年、大阪府生まれ。『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞受賞

栗田有起[クリタユキ]
1972年、長崎県生まれ。『ハミザベス』ですばる文学賞受賞

西加奈子[ニシカナコ]
1977年、イラン生まれ。『通天閣』で織田作之助賞受賞

藤谷治[フジタニオサム]
1963年、東京都生まれ

森絵都[モリエト]
1968年、東京都生まれ。『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞受賞

池田進吾[イケダシンゴ]
1967年、北海道生まれ。講談社ブックデザイン賞受賞。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mayumi Hoshino

27
アンソロジーの小説集。西さん、森さん以外の作家ははじめまして。「日本のどこかを描いた」というくくりはあるけど、内容にはまったく一貫性がなく、次にどんな話が飛び出してくるか予想がつかず、自分が試されているようで面白かった。特筆すべきはいしいしんじさんの「T」。正直とても読みづらい。けれど、今まで読んできた語り手=主人公の作品たちは、どんなにはちゃめちゃな内容であっても、読者に親切すぎたのではないか?突拍子もない世界に息づく主人公が物語るにふさわしい文体って、こうじゃないか?と、説得力と凄みに圧倒された。2017/01/13

kei@名古屋

17
来月の誉田さんが掲載されている東と西2の文庫化前に読了。一発目のいしいさんはかなり上級者向けじゃないのかなぁ?これ一発目に持ってくる???立ち読みしてみんな買わなくなるのでは???豪華な作者陣の気がするがどれもなかなかに読みごたえがあるというのか読みづらいと言うのか。意欲的過ぎて私には少し荷が重かったです。すみだ川が後味が良かったくらいか、あとはすみません。今回は少し負けた気がしました。。。2012/01/10

辛口カレーうどん

12
ものすごくクセのあるアンソロジー。 好みが分かれそうので、広くおすすめはできないが、私は面白かった。 いしいさんは、童話的な読みやすい作品と、「みずうみ」のような、読みにくい作品があるが、読みにくい方だったため、苦戦した。2015/04/28

ピロ麻呂

7
西加奈子、森絵都目当てで購入。彼女たちの作品はやはり面白かったけど、1番よかったのは藤谷治さん。遊郭の女と老舗酒屋の息子の恋物語で、お互いに好きなんだけど意地をはって遠回りする。なんかドキドキした(^-^)2015/03/14

ういママ

7
・・・はぁ、しんどい。この世の果てはしんどい所なのね。西加奈子さんのは割りと軽く読めたかなぁ。目に浮かぶというか現実味がある。好きなのは『極楽』、いや、絶対に好きじゃないけど、何度も読み返しました。ツライ、しんどい、悲しい、醜い。そういうネガティブな思いを幸せという言葉でつつめるのかとか、考えるのも悪くないな。『東の果つるところ』も楽しめた。たまにはしんどいなぁ~と思う心も良いものでした。2012/08/23

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