出版社内容情報
ひさしぶりに故郷に戻った「太った探偵」ヘルメスは旧知の老人のひき逃げ死体を見つける。真犯人を追ううち、観光事業で沸き立つ地元で金の亡者と成り果てた人間たちに出会う。「アテネからの使者」の著者の第二弾。
内容説明
現代化の波が押し寄せるギリシャの街アルカディア。パンデリス親子もまた、さらなる利益を求めて観光客誘致に躍起となり、人里離れてひとり静かに暮らしているガブリリス老人の土地を、ヴィラ建設地にしようと目論んでいた。そんななか、ガブリリスがひき逃げ事故で命を落とす。折しも故郷に戻ってきた太った男ヘルメス・ディアクトロスは、友人ガブリリスを偲びつつ、真相の究明に乗り出す。地元の警察、マスコミ、開発者…各々の利権や欲望が露呈し、事件は意外な結末を迎える。娘を黄金に変えた古代ギリシャのミダス王の悲劇が、再び現代に繰り返される。
著者等紹介
ズルーディ,アン[ズルーディ,アン][Zouroudi,Anne]
1959年英国生まれ。リーズ大学でロシア語を専攻後、旅行会社に勤務し、ギリシャの島に滞在。現在は英国ダービーシア州ピークディストリクトに息子とともに住む。『アテネからの使者』(07年)がデビュー作で、2008年ITV3ミステリー賞やデズモンド・エリオット賞にノミネート、注目を集める
ハーディング祥子[ハーディングショウコ]
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部および英国のクライストチャーチ・カレッジを卒業。現在は日本大学経済学部で非常勤講師をつとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ブルーローズ
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