小学館文庫
ミダスの汚れた手

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  • サイズ 文庫判/ページ数 403p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094084719
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ひさしぶりに故郷に戻った「太った探偵」ヘルメスは旧知の老人のひき逃げ死体を見つける。真犯人を追ううち、観光事業で沸き立つ地元で金の亡者と成り果てた人間たちに出会う。「アテネからの使者」の著者の第二弾。

内容説明

現代化の波が押し寄せるギリシャの街アルカディア。パンデリス親子もまた、さらなる利益を求めて観光客誘致に躍起となり、人里離れてひとり静かに暮らしているガブリリス老人の土地を、ヴィラ建設地にしようと目論んでいた。そんななか、ガブリリスがひき逃げ事故で命を落とす。折しも故郷に戻ってきた太った男ヘルメス・ディアクトロスは、友人ガブリリスを偲びつつ、真相の究明に乗り出す。地元の警察、マスコミ、開発者…各々の利権や欲望が露呈し、事件は意外な結末を迎える。娘を黄金に変えた古代ギリシャのミダス王の悲劇が、再び現代に繰り返される。

著者等紹介

ズルーディ,アン[ズルーディ,アン][Zouroudi,Anne]
1959年英国生まれ。リーズ大学でロシア語を専攻後、旅行会社に勤務し、ギリシャの島に滞在。現在は英国ダービーシア州ピークディストリクトに息子とともに住む。『アテネからの使者』(07年)がデビュー作で、2008年ITV3ミステリー賞やデズモンド・エリオット賞にノミネート、注目を集める

ハーディング祥子[ハーディングショウコ]
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部および英国のクライストチャーチ・カレッジを卒業。現在は日本大学経済学部で非常勤講師をつとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gakurin

1
今回の被害者は、ディアクトロスの旧友だったからなのか、勧善懲悪ぶりが凄まじい。しかし、悪人への残酷な報いも、まるで現代版のギリシャ神話のような空気感によって、自然なことのように読めてしまう。現在進行中のギリシャ危機の原因が理解できそうな気さえする作品でした。2015/06/17

ブルーローズ

1
5月13日読了。1冊目に比べ、ギリシャ観光地への毒が薄れたのでよかった。(いや、1冊目もうなずける場面多かったけど)少しずつ主人公の「太った男」についてもわかってきたし^^ 次が楽しみな本の一つ。あと、ギリシャ気分が楽しめるのはよい。2012/06/12

mercury

0
ギリシャの観光地を舞台にしているのが目新しく楽しめた。登場人物も魅力的。ただ私が日本人だからなのかちょっと見通しが甘い気もする。2010/09/01

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