小学館文庫<br> すべては海になる

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小学館文庫
すべては海になる

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094084283
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

27才、独身、書店員。10年前は援助交際をしていた「わたし」。もはや情事にも物語にも満足できなくなった心のドアを登校「不」拒否の少年が叩いた。佐藤江梨子主演・同名映画の原作本。解説・東大教授上野千鶴子。

内容説明

夏樹は二十七歳、独身。都内の書店で働くようになってから五年たつが、いまだにアルバイトのままだ。彼女は十七歳のときに援助交際の経験があり、いまでも人間関係がうまく築けないでいた。寂しさを紛らわすため、既婚者や出版社の営業の男性と付き合うが、心の隙間は埋まらない。ある日、夏樹は店で中年女性の万引きを目撃する。大学教授の妻である彼女の家を訪れた夏樹は、高校生の息子・光治と出会う。学校でのいじめに耐えながら、気丈に崩壊家庭を立て直そうとする光治に、夏樹は強く心を惹かれる。著者が監督した同名映画の原作小説。

著者等紹介

山田あかね[ヤマダアカネ]
東京生まれ。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業。フリーのテレビディレクターとして活躍。2003年『ベイビーシャワー』で小学館文庫小説賞を受賞。『すべては海になる』を原作とした同名作品で映画監督デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kumako

22
人と関わっていないと寂しいと感じる人、弱い者いじめは連鎖すると信じる人は共感どころが多くて楽しめるのではないかと思いますが、私には合わないお話でした。ラストが気になって読み進めましたが、なんだかボンヤリとした結末でピンときませんでした。2021/06/20

背番号10@せばてん。

13
2010年3月5日読了。当時、佐藤江梨子さんの表紙に釣られて衝動買い。あらすじはもちろん、忘却の彼方。2010/03/05

2Tone

2
表紙のイメージと本屋を話題にしているから、想像していたのと全然違った内容でした。主人公の夏樹の行動には、どうしても違和感がありますが、そういう生き方もあるかも知れないと思うしかありません。 男だから判らないこともあるのかも知れませんが、光治と一緒にいて鹿島と合うのは、やっぱり出来ないとな〜と素直に思う。2013/09/19

岸野令子

2
解説の上野千鶴子さんがドンピシャの文を書いています。セックスの敷居が低くなり、愛という幻想から切り離された時代に、書店員のヒロインが、《母の万引き》で《家族》崩壊を体感している男子高校生と出会うことで、さびしいから誰かと寝るという弱さを見つめ直す。こんなふうに描かれた男の子っていとおしいではないか。作者は、ヒロインよりもこの少年を描きたかったのだろうと思う。女性が、こんなふうにあれかしと思う《男の子》像を見事に形象している。簡単に寝られる時代だからこそ簡単に寝ない男の子の「そんなこと言わないで下さい。全身2013/03/26

たつ

1
男の人に抱かれて、かまってもらえることに存在感を感じ誰とでも寝てします お金のためではなく 光治君の気持ちは分かるような気がした 人間の心の中は難しい、何をしたくて、何が幸せなのか2014/06/24

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