出版社内容情報
突然発生した銃乱射事件に巻き込まれた人たちの「心の歯車」が、少しずつ狂っていく。宗教的救済を説く者、失語症状、ギャンブル逃避、育児放棄……。個性派俳優陣で映画化された衝撃の問題作がついに刊行される!
内容説明
ミシガン州の小さな町のレストランで突如銃乱射事件が発生し、偶然店内に居合わせた二人が殺され、犯人は自殺した。物語は、惨劇に巻き込まれた五人の男女の視点でその後が描かれる。父親を殺された少女とボーイフレンド、シングルマザーのウェイトレス、銃弾でかすり傷を負った自動車教習所経営者、そして一瞬の差で惨劇から逃れたERの医師。それぞれが混乱や抑うつ状態に陥るのだが…。フォレスト・ウィッテカー、ケイト・ベッキンセイル、ジェニファー・ハドソンら個性派キャストで映画化された問題作。
著者等紹介
フライリッチ,ロイ[フライリッチ,ロイ][Freirich,Roy]
ニューヨーク生まれ。ミシガン大学で英文学修士号を受け、同州アナーバーで開催された国際映画祭で、自ら脚本・共同演出した『Persona Non Grata』が注目される。以後、脚本家として活躍
船越隆子[フナコシタカコ]
1957年徳島県生まれ。東京大学文学部英文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やまべ
1
知人(かつての外注翻訳者)が翻訳し、献本されたので読んでみた。読みにくいのは、これは翻訳のせいではなさそう(一部気になるところはあったけど)。しかし……ストーリーの収束については納得がいかないものがあるなぁ。この作品に限らず一般論だけど、小説の場合、あとがきや解説を読んで「なるほどね」と思うのは何かよくないよね。2011/01/05
ブルース
0
平凡な日常に突如襲った銃の無差別乱射事件・・・それに遭遇した人達のその後を丹念に描いています。やり場のない怒りや悲しみに人々の心は暴走していきます。アメリカで度々起こる銃乱射事件ですが、ここ日本でも近年無差別殺人事件など起きてますよね。それ以外でも現在進行形の原発事故や東海大震災・・・。ニュースを見るたびにやるせない気持ちになります・・・。この本では、犯人の動機など一切触れていませんが、逆にそれが不気味です。人生のどん詰まりに入った人達ですが、最後は希望の光が射します。現実では、なかなかこんな展開にはなら2011/12/20