内容説明
「ぼくにとってアキのいない世界はまったくの未知で、そんなものが存在するのかどうかさえわからないんだ」「大丈夫よ。わたしがいなくなっても世界はありつづけるわ」朔太郎とアキが出会ったのは、中学2年生の時。落ち葉の匂いのファーストキス、無人島でのふたりきりの一夜、そしてアキの発病、入院。日に日に弱っていくアキをただ見守るしかない朔太郎は、彼女の17歳の誕生日に、アキが修学旅行で行けなかったオーストラリアへ一緒に行こうと決意するが―。好きな人を失うことは、なぜ辛いのか。321万部空前のベストセラー、待望の文庫化。
著者等紹介
片山恭一[カタヤマキョウイチ]
1959年愛媛県生まれ。福岡県在住。九州大学卒業。1986年に「気配」で文学界新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nakanaka
78
十年以上前に映画化やドラマ化され大ヒットしていたわけですが何故か目を背けていた私。35という年齢になって初めて物語に触れましたが良かったです。以前読んだ「君の膵臓をたべたい」はこの作品にかなり影響を受けているのではと思いました。特に祖父と孫の関係が心地よかったです。朔太郎の人生の指標のような存在でアキが亡くなった際は頼もしかったです。ただの恋愛小説ではない奥行きがありました。また昨日は小林麻央さんが若くしてお亡くなりになったこともあり本人の無念さや残された人の悲しみがより深く胸に刺さりました。2017/06/24
Shoji
40
大ヒットした「セカチュー」、初めて読んだ。こんな物語だったのか。もちろん、映画もドラマも舞台も見ていない。ヒットした当時、あまり興味を持たなかった記憶があります。青春やなあ、中高生の頃に戻りたいなあ、そんなことばかり想いながら読んだ。終章で大人になった主人公に出会えて安心。良かった良かった。2021/11/17
美雀(みすず)
39
ドラマを観た事があり、綾瀬はるかさんの瑞々しい演技が忘れられない。こんなに若くて愛する人の死に向き合うなんて…。朔太郎君の強さはどこからくるんだろう?アキちゃんの分まで幸せに生きてほしい。2016/05/02
メタボン
30
☆☆☆ テレビドラマのクオリティが圧倒的で原作は霞んでしまった感じ。ドラマは時間もあるからか、アキ、サクだけではなく周辺人物の心情も丁寧に描かれていたので、非常に感情に訴えてくる作りで、何度見ても号泣する。しかし原作は語り口が理屈っぽいせいか、それほど感情移入が出来ないのが残念。2017/04/15
射手座の天使あきちゃん
24
朔太郎とアキは中学2年で出会い恋が芽生え・・・ ありふれた筋立ての話なのになぜか涙が止まりません (/-;)2009/09/02
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