内容説明
鉄格子で仕切られた部屋の左奥に安置されている「御神体」は、その外から直視することは許されず、鏡の反射像でしか見ることができない。つくば市の計量研究所。「御神体」は、直径、高さとも三十九ミリ、手のひらに乗る小さな円柱形の金属塊。これこそ、十億分の一キログラムの精度を厳重に守られてきた「日本国キログラム原器」である。長さ、温度、時間、角度の原点モノ作りと維持、そして超微細物質の解明。さらに、アマゾンの日本人が取り組む環業革命の新ムーブメント。文明と大自然の最先端の、経験したことのないドキドキ物語満載のシリーズ第十二弾。
目次
絶対神「キログラム原器」10億分の1キログラムの世界―通産省工業技術院
工業の必須品「マイクロメーター」開発の大使命―ミツトヨ
1000分の6℃まで計測可能「超精度温度計」―田中貴金属工業
誤差10兆分の1秒を実現した「原子時計」―郵政省通信総合研究所
月への打ち込み目指す「微小地震計」―アカシ
「角度の原器」作りも目指す「角度センサ」の製造―多摩川精機
人類が初めて手にした巨大な眼「スプリング8」―高輝度光科学研究センター
日本科学力の勝利「スプリング8」で世界的成果―愛媛大学
和歌山ヒ素カレー事件の謎を解いた「スプリング8」―東京理科大学
日本の高度技術で貢献「アマゾンナマズ資源調査」―三洋テクノマリン〔ほか〕
著者等紹介
山根一眞[ヤマネカズマ]
1947年東京生まれ。獨協大学ドイツ語学科卒。1998年「メタルカラーの時代」の業績に対し「東京クリエーション大賞」で大賞。2005年愛知万博愛知県総合プロデューサー、中央教育審議会専門委員、宇宙航空研究開発機構嘱託、日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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